224・5回点盛り
千恵子 名残雪喪服の真珠くもりがち 利○美◎ 迷ひ込む資材置場や春の泥 利義 なんでそんなところに迷い込まねばならぬか、不可解 立春の亀はすっかり石に化け 利比◎ ラブレター突き返されて卒業す 利○比○ 生きてゆくことは辛いことだということが分かった門出 紅梅や頬に喰い込む弓の弦 利○美 四温かな腰に二枚の貼り薬 利◎ なにやら、寒やいとの句を思い出すな 乳母車押すやう柩押す父よ 利○ 逆縁てのは、いたたまれんね、特に親が老いていると 一雫抱き木の芽の膨める 利 冥界の白美思へば梅光る 入り彼岸白美初めて夢に来て 直裁だね 正 競走馬に乗りて逝きしや雪女 利義◎ 雪女に喩えた訳ではないでしょう、ちょっと飛躍が 春分や時計の針を正うす 千◎ 正うす、ですか? 水温む故郷へ杜氏帰るころ 利比 べた即き 濁手の壺に紅梅一枝挿す 利義 景はきれいですよ、だけど、そこから何を見つけたのでしょうね 甲斐駒に雲遊ぶ日や春田打 利義 吊し雛飾る店先海光る 利 をちこちの花の便りや西行忌 利 立春やマネキン変るウィンドー 美 三寒のあとの四温をいとほしむ 利 万葉の風佐保姫の裳裾撫で 秋は竜田姫の裾ですか 利孟 しつかりと衿に糊かけ四温の日 千○比 春分や紐でからげて売る軍手 美○比 春野菜ですと粗塩天ぷら屋 比義千 白百合といふなの茶碗名残雪 義○ のど飴の味の選り取り春の風 美○ 釜の湯のほのかな甘さ春惜しむ 義 立春の笑顔ばかりとなる記憶 払子もてあそび説教つくづくし 美子 立春の静寂目釘外す音 利○千 静寂はシジマ、として 逆縁の指節榑て名残雪 利○ 友逝きて四温日和の所在無し 利千 逝く、夭折など、直截な言葉は追悼句として不要でしょう 春分やぶらりと入る刀剣屋 比○ にこりともせず古本屋というのが東人にある、ぶらりと入るでは? 夭折の朱き半襟別れ雪 利 オリオンの棺に羽根のキャプリーヌ(鍔広の帽子) 利 藩校の庭に紅梅なかりけり なかりけりですか、ありにけりよりもさらに無意味でしょう 恵一 突堤にスケッチブック春立ちぬ 義○ スケッチブックが散乱していた?犯罪現場か? 海酸漿吹いては君を憶ふかな 利○ 海酸漿の句もありましたね 春分の日の空軽し上京す 利 夜雨にも三寒四温ありにけり 利 ありにけり、なんて5音捨ててるようなものではないですか 春の灯の消えてはるけき山路かな 紅梅の香の踏み迷ひおり大鳥居 紅梅で「うめ」と読ませるなら「梅」と書いてコウバイと読めというのと変わらない 義春 白美さんドンペリニョンで春の夜を 利◎ 有馬記念の句でしたね 紅梅や学びし業は充ち満ちて 千○ 春分や芝に遊びし手弁当 利 遊びしって分からない 北の街欅を揺らす四温かな 利 立春や備長ひかりの熊本城 利 備長って和歌山でしょ、備長炭ってのは白炭っていって燻し銀の色で、黒じゃない、もとより熊本城は烏城で、黒はあたりまえ 春の陽にホロロマーノの石の門 利 それぞれの仕事まとめる二月かな 比呂四 田の土のほぐれて三寒四温かな 利○ 春昼の瞬時に襲ふ睡魔かな 利 ほぼ病気 紅梅や老女の紅の淡き赤 利 長閑やアロマを添へし湯に浸かる 利 アロマを添えし、って刺身の妻ではないのだから ペガサスのごとく駆け抜け春来る 利 立春や一言多き飲んだくれ 春分の日を知らしめる坐骨かな ?