234回点盛り
武甲 生返事してのうたた寝置炬燵 利◎系○美 閑有りて当直室の聖夜かな 利玄◎ 侘助や犬の足止む空屋敷 K美○ アカペラの十八番演歌や冬至風呂 利○ オハコエンカは日本語では無いでしょう 検温の背中を擦り玉子酒 利比 美子 香り立つ聖菓の薔薇の八分咲き 利◎正◎ クリームの薔薇説は利孟、生の薔薇説は正 だぶだぶの男の上着玉子酒 利武◎ 男の上着を羽織っている女、なんとも思い及ばなかった 猫の腹小突きつつ入る掘炬燵 利比武○ 侘助や侘びて棲む猫素気無し 武 失業のニュース溢れてクリスマス 玄 そうですね、それで? 恵一 月冴えて仁王の肩の薄埃 利○日◎玄正武美◎ 月明かりの白さが埃でもあるというのが面白い 侘助や運命線の寄辺なく 比○美 星空の下の山家や掘炬燵 利 宇宙が炬燵に収斂するのが面白い ケーキ買ふ酔客もありクリスマス 玉子酒風音の止む時もなし 比呂四 アルコール飛ばさぬ父の玉子酒 利○正○K いじましいようでもある 深々と耳まで覆ひ冬帽子 K◎ そういうものです、冬帽子というの 侘助の枝一と揺れにこぼれ落つ 正 曇天の炬燵を占める洗ひ物 利 聖歌隊声響きあふ聖夜かな 正 帰国子に故国のぬくみ切炬燵 利○K 聖夜かな満艦飾に船灯る 利武正 侘助を活けて客待つ京の宿 玄 活けて客無きとか、元句では芸がない 不景気の風吹く巷鎌鼬 利 子が酒の味知るはじめ玉子酒 理屈っぽい 利孟 鉄瓶をのけて煮立てて玉子酒 比○美 半畳の行き場あれこれ炬燵出す 玄○美 クリスマスカード扉の開けばベル 葉の色の濃くて侘介なほ紅し 霙るるや庫裡に煙の香のみちて