252点盛

252回点盛り
武甲
秋風や独居の母の空メール 利美○恵
ガレージに晒し置く椅子糸瓜棚 美恵天
ガレージってのは屋根があるのではと思うのです
巻き戻すテープの悲鳴原爆忌 比◎
悲鳴がわかりずらいのでは
日除なき新型車両大ガラス
日除けがないなら、季語として働かない
箱に刺す昆虫標本残暑かな
恵一
聖堂に尖塔二つ夏燕 利○武比
鉢植えの緑褪せたる残暑かな 利武○
市役所の壁に糸瓜の揺れにけり 利比
市役所が読み手にとってイメージが難しい
秋風や入江出でたる船の跡
航跡がどうだったかを表現しないと
スニーカーとパンプス並ぶ日除中
ショーウィンドウのようでもあり
利孟
水遣らぬ間にふてぶてとして糸瓜 武美◎
信号を待つ間日除けに退り入る 武美恵
刷毛書きの雲秋風とあるらしき 恵○
平熱に足らねど厳し残暑なほ
布施受けて袖へと移す汗手貫
義春
白金の白き帆布の日除けかな 利比○
ハッキン、シロガネ読みが定まりません
風鈴のありて海風匂ひけり 利◎
秋風や社を掃きて談笑す 武○
昼下り無人の公園残暑かな
糸瓜垂る耐へるといへど撓う棚
美子
秋風ややはりと思ふ訃報記事 武◎
駄々っ子のやうに投げ出す四肢残暑 利○
糸瓜水取る寡婦の髪黒々と 利恵
犬小屋に日除コークス袋掛け
日除コークス袋」が熟語のようで分らない
氷水啜る男子のシャツ白し
比呂四
日除け張る漬物石の古きかな 利美
日除けの押さえに漬け物石ってことはないです
秋風やワイングラスに透ける赤 利
発車するまでの車中の残暑かな 利
動き出したら風が入ってきたということらしいが、停車中の暑さということではないのかな
熱風のビルの谷間を吹き抜ける 利
葉の影に実を太らせる糸瓜かな 利