255点盛

255回点盛り
美子
心柱塔を貫き初時雨 利○
通の手のまづ皮に延び鮟鱇鍋 利武
この人は鮟鱇の通だなどというひとはお目に掛からないが
石塊に戻れぬ仏枯野原 利綾
ぐずぐずと崩れてゆく方がリアルだが
綿虫の仏陀の足に行き着けり 利義綾
仏陀の足というとお釈迦様がいらっしゃった時代にのインドに雪ばんばがとなるが
短日の翳りゆく背の皆親し 利○綾○義恵○
阿やの
竜舌蘭枯れ果つ天に向きしまま
形はこうだが、竜舌蘭の枯れは季語としての枯れではないでしょう
走り去る児らのうしろに雪ばんば
うしろにっていうと、雪ばんばが雪女郎くらいの大きさになるようだ
迷路めく小径の果ての鮟鱇鍋 利○
小径の果てって森の中か何かの感じ
夕しぐれ名曲喫茶の薄明り 利○義恵
中野のクラッシックね、よく知ってますよ
瞑れば枯野の音のはなやげる 美○恵◎
嘘っぽいな、目をつむるなど演技しすぎだ
恵一
マネキンに襟巻まきぬ女店員
詠みたいのは女店員の着付け動作ですか?
白砂の時雨を鳴らす龍安寺 利武
ゆふぐれて埃の匂ふ枯野ゆく 利○武
綿虫やホームの父と別れ来て 利○美
父を置き去りにする感じだが
不機嫌な上司とかこむ鮟鱇鍋 利◎美
不機嫌と囲むという団欒の言葉が矛盾
利孟
鮟鱇の孤独寄り来るもの喰らひ
時雨るや空弁当に箸鳴りて 綾武○
雪ばんば瓦斯灯ほつと点り初む 恵武◎美
神送る風に掲げて旭日旗
枯野に地平空に送電線
武甲
江戸前の出しの切れ味鮟鱇鍋
出汁の切れ味ってどんなもんかな?
対向車なきハイウエイ枯野入る
枯野入るって言葉として不自然でしょ
宇治橋の香り微かに初時雨 利○美◎義○
神宮の宇治橋ですね、遷宮の支度が早々と
小春日や公園裏の秘密基地
秘密基地の使いすぎ
綿虫や出社を急かす短メール
ショートメールを短メールは無理
義春
雲ひとつ流れし彼方枯野かな
停留所にて友送り夕時雨
たしかに、にては瞬間だがちと違う
椋鳥の鳴きたてし木ヽ宵の街 利○
木を詠うのか、椋の声を詠うのか
鮟鱇の吊し切りなり浪の音 利綾◎
綿虫の日向好みの女郎かな
雨龍
窓ガラス心に時雨滴りて
心なんてことを詠うのは和歌の世界、俳句は十七文字の外に心を詠うのです
夢おぼろ芭蕉になりて枯野の句 ×
旅に病んで夢は彼のをかけめぐる」からの本歌取りめくが成功していない。俳句を題材に詠むことをしないこと肝要
鮟鱇の看板欠けて老舗かな
欠けて?どういうことかな
冬うらら銀座の人も音たてて
銀座もって、一応日本一の繁華街ですが、よほど吟味しない限り「も」を単独で使うことはしない