263回点盛り
比呂志 暫らくは息整へし木下闇 利武あ雨◎ 整えしとなると連体形、木下闇が息を整えるか? 置石の泡粒一トつ吸ふ金魚 利○恵◎ 酸素の出る酸素石というのもあるそうな 息継ぎもなしに飲み干しソーダ水 武あ○ ソーダ水ってちょっと手間がかかる、そんな風に飲むならサイダーくらいなところで、出て来る前に喫茶店なら水のお代わりしてるだろうな 野天湯に仁王立ちして河鹿聞く 利恵あ 荒治療して連休の夏の風邪 利 あやの
だんまりの店主の愛づる金魚かな 利○武○雨 だんまりはどうかな、店主も具体性が欲しい 列車待つ幽き茶房のソーダ水 利恵○比○ 幽でくらいは読めても無理がある、カルメンマキか何かの暗いフォークソングの世界みたいだ 下闇の奥にきらめく山上湖 利○義○
怪談の暫し途絶えて河鹿笛 利◎武 烈日に色水さらし昼寝中 色水作ってた子が日向に放りだしたままお昼寝した、そんな時間の経過は詠めないと思いましょう 武甲 前置きの長き言ひ訳ソーダ水 利◎恵義 デート、商談、別れ話と賑やかな言い訳論議でした 寝付かれぬ子らの声やみ河鹿宿 利○義○ うまいね、声まではちょっと直截 トトロ棲むやうな里山木下闇 利あ ような、ごときを断定してしまう潔さを 猫の目に背を向け泳ぐ金魚かな 利 山頂の雲を蹴散らし梅雨明ける 利 蹴散らすってだれが? 恵一 木下闇どこかに水の響きあり 利雨義 梔子やぬかるみに押す車椅子 利義 そこに咲いていてもわざわざ入るかと・・ 海風やテラスの卓のソーダ水 雨○ 河鹿なく宿の手摺にもたれをり 利雨 河鹿が宿の手摺りで鳴いているのか?切れを意識してください 病む金魚泳ぎはじむや鉢を出づ 具合の悪い金魚が急に苦しむように飛び上がって鉢から飛び出た、そんなことを17文字では難しいかも 雨竜 紫陽花の色に戸惑う朝日かな 利比◎ 傾けし零れだしたる金魚の目 利 金魚鉢で目玉が飛び出して見えた、そんな風には理解できないな 木下闇椅子三脚の落葉かな 利 落葉は冬、数字は単純な数でなく、それなりにその数であることに意味が感じられなければいけない ソーダ水雲の晴れ間の滴かな 比 分かりそうで分からないね 河鹿鳴く足を止どめて水光る 利 義春 世の中の音消へにけり木下闇 利武◎ 明るさの残る屋上暑気払 利 コバルトの海部屋中にソーダ水 利 部屋がソーダ水の粋そうってわけではないだろう たつぷりと深井戸の水金魚売 利 たっぷり、って担げないよ、水が少ないと空気が混じりやすいんだ 河鹿笛ランプで過ごす山の宿 利 利孟 長土間に布引く染め屋梅雨湿り 義◎あ◎ 河鹿笛唐臼日がな搗く陶土 比 ポイといふ魔物に追はれくづ金魚 金魚すくいのポイを一人も知らぬとは情けない 這ひ上がる蔓に重たき木下闇 ストローを吹いて滾らせソーダ水