265回点盛り
恵一
新涼や町屋の引き戸からころと 利◎武○あ義◎雨
からころがオノマトペだったんですね、ちょっと読み違えてました、武甲さんの「新涼」には光りと、空気感の二つの側面があるとの季語への感覚、傾聴すべし
稲妻や檻の猛獣吼えはじむ 利○あ◎義
ビル地下のベリーダンスや夜の秋 利雨◎
なにやらストリートパフォーマンスめいている、たぶんシアターレストランなのだろうから
竹筒に挿したる桔梗虫籠窓 利武◎
竹筒って愛想がない、花入れなのかも知れないが、青竹なら見える
陸橋の葛を駅員引き落とす 利○あ雨
あやの
昼の虫ふいに鳴きだす画材店 利◎恵武
稲妻や生徒はりつく塾の窓 利恵◎
塾、学校まで言わなくても生徒だから
リュック置き桔梗の風をまとひけり
野の花を束ねて吊し涼新た
なんで吊す?、ドライフラワー、分からないね
道なきみち踏み分けて行く葛の里
利孟
新涼や染み百年の煉瓦壁 武あ○義○雨
全山の揺るるや蔓を引いて葛 義武
石飛んで渉る渓川花桔梗
地と闇のしきりやりとり稲光
延々と空荷の貨車や野分来る
比呂志
稲妻や緑青浮かぶ避雷針 利○雨
花束に見え隠れして吾亦紅 利あ
鼻筋の通るご婦人桔梗立つ 利義
新涼や湯船に脚を伸ばしをり
をり、も割りに切れ字として強いでしょう、ふんわり生きましょう
武甲
抜け道を一気に下り葛の花 利○恵武
稲妻の斬り裂く闇に音裂ける 利○
撫子や被災地に起つフラガール 恵○
被災地慰問、わかるがときの物でしょう
新涼や新作入荷の大見出し
秋の新作スーツだそうですが、大見出しもわからないし、ビデオかなにかとも思った
凛として風に親しむ桔梗かな
義春
みちのくの古びた官舎秋刀魚焼く 利恵
尾根目指し歩を早めるや葛の蔓
朝練の丘に一輪桔梗かな
朝練がうれしくないけど、まあにぎやかに生きましょう
新涼や朝の渚に稚魚の影
稲妻に年寄家に駆けて入り
くそ写実だが、それで何を見つけ、アピールしたいのか
雨竜
躊躇ひもなく這う葛の蔓ばかり
ためらひ」は旧かなにしておきながら、這うは新かな、いけません、葛の蔓って這う感じじゃないですし
菊一文字稲妻尾根を削りけり
菊一文字が刃物屋くらいは知っている人も多いが、それだけで菊一文字の鍛えた刀とまでは詠めないでしょう、ましてや、その刀のように稲妻が尾根を削るなんてこれだけでは無理です
新涼の風吹く朝の木の葉かな
キノハと読めば冬ですよ、勉強しなきゃ俳句は作れません
風鈴の軒の庇の影の音
軒、庇は同じことと辞書にもあります、ことばの無駄遣い
折り紙の桔梗の花や箱の舟
折り紙の桔梗は季語を兼題とする四天句会では駄目