268回点盛り
武甲 書き散らすままの転寝隙間風 義◎雨◎ 書き散らすがあまりに漠然としている。実はレポート提出だったそうですが。 冬花火海に手向ける鎮魂歌 利○あ雨 修験者の通ひし古道紅葉散る 利○比恵 昔使っていたというのはつまらないね 冬温し背中で弾む塾かばん 利恵比○ で」は自分の背中に感じ、に」だと子供を見ているというふうに思うのです 柚子風呂にアヒル浮かべて親子浴 利 こんなアヒルも「浮き人形」、そうでしょうね 比呂志 バス停のつま先で割る薄氷 利義あ武 銀色に耀く瓦紅葉散る 利武○義 三州瓦で屋根を葺いたんですか、物入りでしたが秀句ができました 前脚で寝場所を掘りて冬温し 雨あ◎ 馬、犬、狸と様々に解釈ながら、夏の犬ではないのかなあ 板塀の節穴だらけ隙間風 利○ 流石に塀に当たった風は隙間風にはならない 癒されし香りの満ちて柚子湯かな 利 文章として成立しないでしょ、整理をよろしく 雨竜 紅葉散る去り行く雨を染めにけり 利○義 子らの声この一年の柚子湯かな 武◎ 被災地の子供達ね、深く読んでもそこに辿り着くのは大変です 隙間風鼻先尖る夜具の内 利◎ 鼻先尖るがよいです、夜具は冬の季語だというのは一応心得て置いて 山の端の朝の赤みや冬ぬくし 利○比 この電車に飛び込む人の冬さぶし × 投身自殺ですか、俳句にはならない素材でしょう 利孟 居酒屋の椅子に空き樽すきま風 恵◎あ○雨○ 袴着の替へのズックを持ちて父 恵○ 検札の切符に判子冬ぬくし 武比 ジャグジーの泡に翻弄され柚子湯 柚子湯が翻弄されるわけではない(比)、そうなんですよ、この句の弱点は 水底の揺るるを重ね散紅葉 義春 蹲踞の蓋となりけり散紅葉 利比◎あ 明け初めて炊きの煙村の秋 利○ 仄明かり老舗の宿の柚子湯かな 利 冬温し溢るゝ吊しランドリー 利 温かくて冬物を取りに来ない、そんな屁理屈を詠んでもしょうがないです 隙間風書くこともなし旅ノート 旅ノートってのは何かな、添削もちょっとうるさいが 恵一 僧正の読経聞きをり隙間風 利雨武 読経と言えば、聞こえているのだから、聞きをりを言わずにもっと描写に使ってください 隣家より貰ひて入る柚子湯かな 利○ 貰い湯ですか、懐かしいですね 散紅葉あさひに雨の匂ひけり 利 晴れているのか降っているのか、分るように表現しないのは無責任 拓本にとりし氷下魚を鍋に煮る 利 言い過ぎるんです 冬ぬくしオールの音の間遠なる 利 オールってのは間遠に動かすものではない あやの 山小屋の宴に紛れすきま風 利○ 彫塑館の猫と雀や冬ぬくし 義○ 朝倉彫塑館は前書きでしょう、生きている猫と雀か、彫刻か分からん 終電車の音のかそけく柚子湯かな 利 状況があまり納得できないな 黒々と鎮もるチャペル散紅葉 利 チャペル=礼拝堂、サイズは小さいでしょう、この句はもっと大きな建造物を感じます 大気鳴る薄ら日に現れ冬の蝶 ちょっと理解が及ばない