269回点盛り
利孟 髪白くなりし畳屋表替へ あ◎義 あらたまの風来て渦の生まる辻 あ義雨 楪や車のまとふ薄ほこり 武 初句会まづ祝盃の缶ビール 獅子舞の見えざる蝶とじやれ合ひて 恵一 初句会句帖に赤き栞紐 利◎武義雨◎ じゃあ、緑の紐は何に付いてんのって余分が言いたくなるんです 獅子舞の頭を取りてむすび食ぶ 利義◎ なにか獅子頭をはずしたら手にはお結びがあるみたいな感じ 楪や欧州沈み亜細亜浮く 利あ○ 時事句ではあるが大きな時代の流れかも知れません 新年や言問橋に潮のぼる 利あ 体言止めにした方がすっきりするもんです 寒燈や手術室へと医師急ぐ 利 急ぐというと長い廊下に灯されている複数の電球なり明かりを思うが、手術室の入り口の緑のライトが赤にかわって手術中となるようなやつに絞り込むような方が味が良い あやの 宮司打つ太鼓夜空に年新た 利○恵武○ そうだと思うよ、だけど、年新たと夜空って響き合わないんだな ヒールの音近づきて去る寒の夜 利武◎ 時間の経過を感じさせるより、来るか行くかにした方が 獅子舞やしがみつく児のそつと見る 利武◎ そっとには恐怖感みたいなものが感じられない 楪の若きみどりを寿げり 利○恵 みどりってのは別に季語としてあるが、まあ良いでしょ 市ヶ谷橋渡りて今宵初句会 市ヶ谷橋はやっぱり分からないだろうね 武甲 寒中の庁舎行き交ふ陳情団 利○恵◎ 役人も、陳情する側も分かるなあ 楪や新居に客の多き夜 利武○ お飾りの楪ってことでしょう 新年の路地を迷へる郵便車 利◎ 郵便屋さんが道間違うってのは無いでしょう 初句会催事あまたの例会場 あ恵 料亭まではいかないまでも、四天句会は贅沢してますが、普通の句会は公民館レベルですので、この句は分かりづらいです、挨拶としては分かりますが 獅子舞に誓ふ二十歳の決意かな 成人式に獅子舞か? 比呂志 比呂志 獅子舞の縦へ横へとうねりけり 利○恵○ これはうまいね 初参賀「復興祈願」の太き文字 利○ 参賀の記帳にこんなこと書くのはバツでしょう、初詣の絵馬か何かなら分かるけど 出席の知らせ早ばや初句会 利 ゆったりと時の流れて年新た 利 義春 楪や次代を担う若い衆 利雨 次代を担う若い衆ならそれらしい雰囲気がいりますが、一般論みたいなものでしょう 獅子舞のとひとひゃんひゃん躍る脚 雨○ お囃子の稽古の時に節を覚えるための聞きなしなのだそうだが、これはわからない、ぴいひゃらとか、パッパパラリとかならまだわかるのだが 新年や大海原に宿る神 利 やで切らずにおいた方が分かりよいでしょう 故郷のなまりがみやげ初句会 利 訛のままにかな表記したりって案外あるものです 初夢の揃ひて御飯破顔かな 一家揃っての食事という初夢、ほほえましいが初夢として無理があります 雨竜 獅子舞の朝日に染まる仁王立ち 利あ 獅子の仁王立ちってのは支那のものなどにはあるね、朝日が時間としてどうかな? 新年や一番電車駆け抜ける 利○ 切ることで新年が無くなっちゃう つぶやいて日捲りめくる初句会 利 ぶつぶつ言いながら日めくりをめくる、ちょっとおかしい? 楪の夕日に染まる道行くや 利 やで終わるのは難しいです 古庇冬の風鈴吊るしけり わざわざ冬になって吊すとなるとそれは異常でしょう