291回点盛り
利孟
照り紅葉熊野の護符の烏文字 比◎武◎雨◎
吊るされて疾駆のかたち猪の脚 恵雨●
敵意持つかに硬き棘葉付き柚子 武●
秋行くや満願寺に杖納め
擦れ違ひ難き旧道お茶の花
あやの
解かれし猪につく草と泥 利●義◎
秋深しパソコンで買ふ絶版書 利比●雨
パソで買うというとなんとなく日用品とか電化製品とか
おでん買ふサイクリングの小休止 利恵◎
そうだったんでしょうね
秋行けり烏の声も風音も 利義
伸び縮む自転車の列もみぢ燃ゆ
恵一
茶の花や剣道場に雄叫びす 利●雨比
自分が雄叫びしてますって言うと、気合いとかじゃなくて雄叫びが目的みたいになってしまう
逝く秋の砂丘を越ゆる駱駝かな 利雨
猪の泥浴びたるや田に窪み 利武
窪みがある、猪のヌタ場なのかしら?ていうだけの疑問みたい
大聖堂大谷石なり火恋し 利●
大聖堂が大谷石造りですっていうリポートになっちゃった
夕紅葉真白き神馬いななけり
赤と白を対比させようと言う仕掛けが見えて
武甲
行く秋の斜陽に染まる紫禁城 利恵●
斜陽の中国経済みたいな皮肉っぽいのが面白い
茶の花や寺へと続く緩斜面 利●恵
なんか広い芝生かなんかの斜面が広がるみたいで寺っぽく無いかも
尾根に沿ひ連なる風車山紅葉 利●
発電の風車ね
初霜をまとひ地蔵の薄化粧
初霜で薄化粧は言い過ぎかも
猪の親子でじゃれる泥遊び
雨竜
地下鉄の地上の駅の紅葉かな 利義●
行く秋や闇夜の雨の傘の音 利武
二音の言葉がつづきボキボキしてる
電気柵飛び出す猪の鼻先に 利●
台風の雨排水溝を駆け抜ける
茶の花の茶飲み話に開きけり
これは分りませんね
義春
図書館の外は蒼天文化の日 利●
図書館に入ったら外を見たりしないんです
猪の鼻の高さや電気線 利比
竜田川岩にひとひら紅葉かな
竜田川ですから一片は無いでしょう
行く秋やお喋り途切れ汽車の旅
途切れちゃいけません、汽車の旅でしょ、ボックス席の老女子会ですよ
茶の花や茶所農家庭の垣
庭の垣までお茶てのはいけないでしょう
比呂志
坂多き高輪辺り石蕗の花 利◎
行く秋や電球色の赤み増す
電球色ねー・・・
水面から続ける赤き紅葉かな  
景色はどうやら分るんだが、言葉が追いついてない
酉の市食ひ気に勝る願いなし
これはなんとも手が付けられない
茶の花を車窓に駅弁食べ始む