第302回四天句会
平成26年10月21日

   
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ご興味のおありの方はお探しください

兼題 体育の日 菊人形 茸全般
席題 夜長



  利孟
LPの埃を拭ひ長き夜
新米の炊けて生み立て卵割る
毒めけるものの美味しときのこ狩り
体育の日の蒼天のジェットショー
メリーゴーランド巡るを睨み菊人形

  義春
松茸の湿り香祖母の背負ひ籠
骨密度測定テント体育の日
秋の昼なんと未読の多きこと
鍵盤の音を拾ひて夜長かな
体育の日何故か今年も日本晴

  比呂志
大振りにお握りにぎり体育の日
松茸を割いて半分四半分
兄弟の赤と白とに運動会
色と香に総身をつつみ菊人形
キャンドルの灯りで過ごす夜長かな

  あやの
菊人形逢魔が時にひそやかに
久闊の合はせるグラス夜長かな
裏道のめし屋ジャズバー秋灯
骨密度測定テント体育の日
茸干す籠も信州土産かな

  武甲
洋式銃擬する若武者菊人形
鳩放つ五輪の記憶体育の日
雨過ぎて戻る静けさ夜長かな
秋の日や江戸に宗家の藪戻る
割り下は豆乳仕立て茸鍋

  雨竜
香り立つ菊人形の澄まし顔
故郷の先の海へと秋燕
喉越しにつるりと落ちる茸汁
鍵盤の指は静かに夜長かな
体育の日この日とばかり使ふ脚