第316回点盛り
利孟 | |
冬の雨窓の指絵のくづれ出す | 比恵雨義 |
冬枯れの野の音風の惑ふ音 | 比◎ |
古井戸にくれる呼び水寒旱 | 雨 |
住職の下駄の爪革師走かな | 雨 |
湯気の溶け籠もる濁りの葛湯かな | |
比呂志 | |
冬枯や電球一つ切れてをり | 利◎雨○ |
門柱の電球を替へ師走かな | 義恵 |
両の掌で湯呑みを包み葛湯かな | 利○ |
弦はじく乾きし音や冬旱り | 利 |
ヴァイオリンのピチカートですかね? | |
新雪に戯る犬と避ける犬 | |
恵一 | |
飛ぶ鳥の両眼を雪に濡らしたる | 利○義◎ |
蛸焼きを立つて食べたる師走かな | 利比 |
冬枯や茎倒れ入る浅き川 | 比義 |
紅き唇すぼめて少女葛湯吹く | 利 |
すぼめ>吹くはちと尽きすぎるかも | |
バチンコ店にならぶ青年冬旱 | |
あんまり素材が良くないんですよね | |
義春 | |
冬旱缶蹴りの鬼缶蹴られ | 利比○恵◎雨◎ |
極月の社静寂風の音 | 利 |
冬枯れや農道急ぐ修行僧 | 利 |
団欒の子供の葛湯やや甘め | 利 |
夕の鴨泳ぐうしろに長き線 | 利 |
あやの | |
幸田文の本読み止して葛湯溶く | 恵○義○ |
伏せらるる閼伽桶密に冬旱 | 利恵 |
密に? | |
冬枯の野辺に蕎麦屋の薄明かり | 利○ |
凍雲や離岸のデッキ早かすみ | 利 |
テープでも投げてるのかね? | |
擂り鉢にふくれにふくれ酒の粕 | |
そんなに膨れるものか? | |
雨竜 | |
大木の根が噴き出して寒旱 | 利○ |
走り根って言うね、季節的なものでは無いんだが | |
冬枯れや托鉢僧の行くところ | 利○ |
奈良公園ふわりと甘き葛湯かな | 利○ |
鉄紺に空を塗り込む冬の夜 | 利 |
暦貼り風引き立てて師走かな | |