329回点盛り
利孟
かな二文字半紙をうめてお書き初め 義◎あ○比
和菓子舗の小暗き灯り松過ぎぬ 比あ◎
初茜釣瓶の水に浮かぶ湯毛
やっぱり産毛みたいなつもりで毛を使ったがいけませんね
吹き溜まる塵よ芥よ去年今年
初寅や置屋芸妓の薄き紅
あやの
書き初めは小筆で記す見舞い状 利○比◎
海山の幸の五色を雑煮椀 利◎
秘密なき夫と妻と去年今年 利○
こういうのは嘘っぽい方が面白いんですが、のろけですか
福茶当て鉦を振られて日本橋 利義
初あかね直線斜線の家並に
武甲
平積みのままに図書増え去年今年 利○比○
根菜に旨味を詰める雑煮かな 利あ
暁のグラデュエーション初茜
初詣終へてスマホの自撮り客
重装備して出る散歩寒に入る
着ぶくれって話ですよね
義春
正月の鯉泰然と湖の底 利○
世の中はしがらみ多く初茜
闇の夜を下る東名去年今年
東名でまあ分かりますけど
伸び伸びて丸か四角か雑煮餅
書初や墨たつぷりとふくませて
雨竜
出汁すする故郷匂ふ雑煮かな 利○義○
去年今年知恩院の鐘の音
知恩院の寺名ですが、かと言って形を整えただけです
野良猫の日蔭の声の師走かな
泥付きの大根束で売られけり
号砲の烟と思ふ初茜
何の号砲かわからない、箱根駅伝?
比呂志
椀の蓋開けて雑煮の湯気ほのか
街並みの眼下に染まり初茜
スカイツリーとか前書きがあれば
書初や余白に小さき文字一つ
この字がなんなのか分からないが
父のオペ終へて看病去年今年
共感は出来ても感動には結びつかない井
松過ぎて退院の日の決まりけり
翠江
妻の郷丸か四角か雑煮椀
石段を踏み出す足も去年今年
ひょっとしたら良いのかも知れないが私は理解できない句
山巓もドラマチックに初茜
ドラマチックをどう表現して読み手にドラマチックな絵を描かせるかなんです、俳句は
雨音も知らぬ間に消え今朝の雪