330回点盛り
利孟
風に香をわけてはこぼれ梅の花 恵あ◎義○
日溜りに寄りて待つバスクロッカス 比◎義
畳目の足に喰ひ込み冴え返る
名残雪腕にタトゥーのパブの客
春の雪三嶋女郎のくづれ髪
あやの
新生児の揃ひの産着春の雪 利恵◎武◎義◎
新生児の産着の柔らかい白と、春の雪の取り合わせが良いとの衆目
文集を綴づる一室梅の影 比雨◎
待合室の本整然と冴返る 利○
来信に小鳥の切絵春近し
来信というのは通信文の内容のことね、封筒とか、葉書とか便箋とかでないと、小鳥の切り絵の注文か?というところにいってしまいます
紅茶売る店の出窓のクロッカス
紅茶売る店ってイメージが湧かないんですが
義春
六年の最後の朝礼クロッカス 利比○あ○
クロッカスは水耕栽培で教室に栽培セットが並んでいるというイメージがあるんですね
冴返る湖の浮舟波の奥 雨○
春の雪受けて嫋やか隅田川 利雨
梅の香の夕べの山門蓋ひけり
土手の上祖母に訊き訊き蓬摘む
雨竜
冴返るぴしりと一つ鼓の音 利◎
鼓の音には、タ、チ、ポ、プがあるとか
春の雪葬儀の列の最後尾 武○あ
病棟の燭が零れて春の月 利○あ
梅林や右も左も異国人
クロッカス日向のバスの停留所
比呂志
教室に並ぶひらがなクロツカス 利恵○あ
並ぶがどうかとは、貼られる、溢れるか?
うつすらと墓石に積る春の雪 利○
一杯の身体の目覚め蜆汁
紅白梅の別れて男女坂
屋外の葬儀の列や冴返る
葬儀の列というと柩を運ぶ葬送の列かと思いちと理解が及ばなかった
武甲
灯の消えぬ合同庁舎冴え返る 利○恵
離陸機の去りてしきりに春の雪 利雨
春一番山に目覚めの時告げる
クロッカス新病棟の談話室
モノ俳句ではあるが、膨らみがないね
梅が香をまとひ天神礼参り
恵一
白梅の香りまとひて阿修羅像 利○比
ワイパーの動き速めて春の雪
スナックのママとデュエットバレンタインデー
カタカナで作ろうという意図は最初から見えますが、俳句として面白いかと言えば・・
婚約や卓上に咲くクロッカス
花言葉が青春の喜びとか、なにか意味があるのか考えたんだが
冴返る頭上を急ぐ夜の雲
冴えるというときに、動き(風)のイメージが無いのです
翠江
福は内逃げ込む鬼の庵無し 利比
庵て?
かん太郎告げる御礼寒戻り
北風小僧の勘太郎が冬が戻ってきたんでありがとうでは、俳句も何もあったモノじゃ無いですから、中村勘太郎のお披露目ということで
赤い糸辿った先のチョコの主
束の間の夢と消ゆる春の雪
日溜りの今か今かとクロッカス