第335回四天句会
平成29年7月12日
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兼題 雨蛙 日盛り 夕顔 席題 七夕 |
利孟 墓石に夫婦の朱の名雨蛙 炎熱の空へと上り観覧車 星の恋水に映らぬ星もとめ 歩毎腰かがめ夕顔の花受粉 日の盛り軒には陰の古本屋 恵一 日盛りや土くれ運ぶ蟻の列 雨蛙畝に挿されし竿にかな 背伸びして飾る短冊七夕竹 夕焼けや父と小鮒を釣りしころ 自転車を止めて夕顔摘みにけり あやの 理科部員総出の土曜ほたる狩 アーケード抜けて医者へと日の盛り 片思ひせめて七夕竹に吊る 身を透かせ声をかぎりの雨蛙 夕顔や磨ぎ汁を撒き伸ばす腰 |
武甲 伏せて置くブリキのバケツ雨蛙 日盛や火炉の火を診る覗き窓 夕顔の花柄を潰し花合わせ 脳天にビリリと響きかき氷 比呂志 朝顔の縒りを戻して咲きにけり 芝囲ふ養生ロープの雨蛙 黒き影窓に映して守宮かな 日盛りや己が影追ひ行けるかな 七夕の笹を鋸挽き果てにけり 義春 雨蛙鳴くや山田の黒き雲 囮鮎追はれ早瀬に流さるる 夕顔や婆の話しに寄る子供 日盛や外人原宿闊歩して 短冊に「ロナウドになる」星祭 |
雨竜 夕顔や鎌倉宮に舞ふ静 山百合や箱根の関に女学院 アマガエルいつか途切ん大合唱 日盛りや鍔広帽の鍔の影 七夕竹オリンピックの文字見えて 翠江 影に舞ひ肩に来たりて道しるべ 生垣に夕顔一輪誰を待つ 雨蛙足の吸盤涼求む 汗ぬぐひため息一つ炎天下 蝉しぐれつられつられてビヤガーデン |