第352回点盛り

利孟
極月や終活といふ近未来 あ比◎雨◎
廃線の煉瓦橋梁寒晴るる あ○義雨
入院のこと予後のこと年忘れ あ比
筑波山青々北限の蜜柑熟る
逆さ吊りに小鳥啄む実万両
比呂志
障子張り替えて木の葉の影落ちて 利◎義○
一献と上司擦り寄り年忘れ 利武◎
余り擦り寄りすぎてもね
名声を馳せた洋館実万両 利義◎
漠然としすぎている
自転車に括る黒ゴム蜜柑箱 利あ雨
寒晴れの稜線空を分かちけり
あやの
枝落とすチェンソーの音寒日和 利武○
粛々と艶増す赤基実万両 利比○
息白く泰西名画に並ぶ列
鼻歌で粗品を包み年忘
粗品ってのは差し上げるものでは無いです
焼みかんの香の満つ教室なりしかな
教室のストーブで蜜柑焼いた?、優等生には分かりません
恵一
万両や明けゆく空のちぎれ雲 利雨○
景気よき法螺も座興や年忘れ 利武
寒晴れや雲ひとつ浮くにはたづみ 利○
滑り台母が蜜柑を投げくれし 比武
一般的な絵では無いような
去年今年警察官も容疑者も
義春
寒晴れや古道の先に大鳥居 利◎
橋杭の瀬戸のしまなみ密柑山 利○
万両や座敷に一人祝ひ客
年忘れビンゴでゲット米二キロ
年の夜や拍子木の音オリオンへ
年の夜、オリオン季重なり、中下句は絶妙、上句を考えてくれ
武甲
舌鼓打つ日だまりや蜜柑狩る 利あ◎
年忘れ三方良しに声合はせ
手締めのやり方のひとつですね
万両を挿して仕上げの色添へる
寒晴れや山車見納めの六日市
市と山車の見納めが大方には結びつかないでしょうね
紅葉散る色を敷き詰め押し花絵
雨竜
冬晴れや医院のドアを閉める音 利○
万両や新たな時代の幕開ける
寒晴れの突き刺す冨士の白さかな
白ひげも皮もかじるや菊みかん
靴買つて鞄も買つて年忘れ