第358回点盛り

利孟
開演のベル大窓を打つ夕立 武◎
青嵐雨漏り痕の壁の染み 雨〇
杉木立奥の石楠花明かりかな
蝙蝠の舞い来棟上げ祝い酒
薄濁るくずに甘さの葛桜
あやの
石楠花の隘路の奥の書道塾 利雨◎恵武〇比義◎
ガスタンク丸洗ひされ夕立あと 利義
蝙蝠や悪童退きし児童館 利義
悪ガキだけ追い出されたみたいな表現でもあるし、悪ガキしか来ない児童館みたいでもラリ
梅雨晴間昔の色で走るバス 利武
昔の名前でではなくて・・
葛桜女将の帯の貝の口
貝の口てどうかとは思わんでもないが
比呂志
蝙蝠の群れ飛び立ちて陰る月 利虚◎雨
黄金バットのごとし
籐枕編み目の頬で出迎えて 利あ〇義
出迎えるてなるとちと自堕落が過ぎるような状況の理解が難しい
夕立のあとのビル街蒸れてをり 利恵〇
モワッとした空気感が伝わる
石楠花や四方に窓なき大工場 利○あ
窓の無い工場てのは環境基準からどうなんだろう
冷たさの餡玉とろけ葛桜 利虚武
恵一
石楠花や石くれ多き熊野道 利◎あ◎虚〇
石塊がちと論議を呼ぶが
蝙蝠の出づる二階の雨戸より 利○比
古い雨戸の立てられたままの日本家屋って感じがあるな
みづうみの向う岸より夕立来る 利○
笛吹の信玄堤黄菅咲く
笛吹川と書いてフエフキと読ませるのはありです
黒文字に刺すをためらふ葛桜
刺すと何が起きる?毬藻羊羹じゃないから大丈夫
雨竜
名水の涼しさ掬ふ逆さ富士 利武比◎
嘘か真実か、情景はよく見える感じです
風穴の蝙蝠揺れるねぐらかな 利あ恵
風穴は寒くて蝙蝠棲まんだろうとは言うが・・
平らかな座敷机に葛桜 利恵〇
座敷机ともいうが、なんとなく勉強机に引っ張られるから普通に座卓で
夕立やその一言に勇気あり
その一言が通じないでしょう
石楠花や息子を祈る尼将軍
息子の菩提を願い、熊野詣でをしていたそうですが、息子を祈るでは分からないでしょう
虚承
葛桜引戸を跨ぐ暗き店 利○義○比あ
神田のさゝまてこんな感じの和菓子屋ですね
石楠花やルージュピンクと決めし朝 利雨
ルージュピンクという色のように読めてしまうのが難で
夕立や跳ね橋戻る間の長し 比○
BSの画像乱して雷雨来る
BSの画像は乱れないというのもありますが、昭和の人間ですから
蚊喰鳥と言へども我気味悪し
武甲
蝙蝠にしゃがみ込む子やジオパーク 虚恵◎
ジオパークの洞窟を歩いていたら蝙蝠が!
石楠花やインバウンドの寺境内 利虚
ジケーダイはどうしたものか?
田植田にうごめく泥の魚影かな
名爆に潜む竜頭や葛桜
竜頭の瀧をイメージしているらしいが、潜むがどうかです
夕立や車列の切れぬコリドー街
有楽町から新橋へのガード沿いね、ピンキリのお店が路地裏まで広がって
義春
夕立やテニスの仲間音見詰め 利○
音を見つめるが効いてる
青葉木菟都会の大樹暗からず 利○
都会だから明るいという理が面白くないのね
石楠花や緑化指定の古屋敷
古屋敷てのが馴染まない
蝙蝠の鋭角飛行川の上
葛桜清少納言の昼下がり
よう考えてはいるが分かりづらいか