第359回四天句会
令和元年7月11日
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ご興味のおありの方はお探しください
利孟
両の掌に飛ばせて蛍飼育班
ラジオ体操カード配られ夏休み
夕凪の路地に魚焼く煙かな
祇園北鍵善良房水羊羹
風鈴の舌きらきらと鳴り止まず
あやの
水色のクレヨンちびて夏休み
蛍やかつて親族多かりき
民宿に魚煮る匂ひ満ち夕凪
藍染を好みし祖母の京団扇
風鈴を離さぬ嬰の力こぶ
比呂志
夕凪や角打ち銭を腹巻きに
夏休み灼け石で抜く耳の水
縁台やビール飲み干してより王手
風鈴の鳴り止みてより風を知る
蛍狩舟波立てぬまま進め
恵一
風鈴や低き庇の漁師町
篝火に睫毛を焦がす鵜匠かな
宿題のロボット未完夏休み
夕凪や鴎の消えて鞆の浦
放置田の泥水ともす螢かな
雨竜
闇に穴開けて消えゆく蛍かな
紫陽花の陰で野良猫踞る
風鈴やバーへと暗き路地へ入る
夕なぎの西日を窓に受けてバス
公園の浅きプールや夏休み
義春
手の中の光る蛍や祖母の部屋
細切れをまとめ申請夏期休暇
夕涼み下級生から肝試し
夕凪や西日に千羽鶴遊ぶ
風鈴やグループホームの部屋ごとに
虚承
英単語暗記3000夏休み
風鈴や露地の風道耳順して
夕凪や的の輪狙ひ皿五枚
腕前をせがまれ孫と蛍狩り