第364回四天句会
令和元年師走13日
   
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兼題 炭俵 鴨 冬至
席題 燗酒

  利孟
馬の脊に振り分けにして炭俵
洗面器抱へて湯屋へ冬至かな
陳こびた枝を大事に松手入れ
生まれたる卵の形に浮寝鴨
蛮族の酒盛り燗の赤ワイン

  武甲
負紐のほつる背負子の炭俵
山際を焦がし冬至の富士暮れる
燗酒やハッピーアワーの大特価
小春日や飴代握り紙芝居
やはらかに水面をとらへ鴨降りる

  虚承
時化の海干し烏賊摘まみ燗の酒
そのかみの吉良が隠れし炭俵
塾帰り蒼き星座の冬至の夜
餅を食ふBMIは高けれど
大空は国境なしと鴨飛来

  義春
写経会の消ゆる風音花ヤツで
鴨の陣湖を遠くに安土山
炭俵積みリヤカーは風の中
特養jのメニューの冬至南瓜かな
お燗番の女将暇無く指図して

  あやの
燗酒や問はず語りに元教師
酒樽の傍に積み上げ炭俵
足袋屋出で師走の月を仰ぎけり
冬至かな子の声弾け児童館
鴨の油脂垂るるまたぎの一斗缶

  雨竜
すきま風比良山荘の自在鉤
冬の川さざ波山の影くづす
熱燗や一年ぶりの友とゐて
普段より長風呂をして冬至かな
鴨飛翔針江の町の川端かな

  比呂志
初物のタグ付き活けのずわい蟹
つま先で柚子を遊ばせ冬至風呂
嘴に藻の端くはへ鴨浮き来
ポケットに両手入れたまま熱燗
炭俵菊花模様のインテリア