357回点盛り
利孟 半世紀ミチコの銘もて朱き薔薇 比○義◎雨◎ 萱屋根の破風に水の字新樹光 珠を解く朝薫れる牡丹かな 白昼の路身をすくめ過ぎり雉子 母の日の吾より若き日の遺影 武甲 制帽とロゴ入りリュック山開き 利恵〇雨比◎ 幌延ばす双子のバギー新樹光 利○比あ恵◎ 入城を告げる国旗や薔薇の門 利◎虚◎ 枇杷熟るる袋を裂きて試食せり 利比 母の日の厨房に立つ俄シェフ 雨恵 あやの 外股のシニョンの少女風薫る 利義雨◎恵 幼虫も成虫もゐて薔薇の闇 利○義虚 若冲に塗られ師顔で雉子啼けり 利○義雨 薄紙の花折り上げて新樹の夜 利義○ 母の日や脳裏に母の遊む歌 利 恵一 雉子鳴くや少年院の裏山に 利虚あ○ 母の日やカレーを煮込み鍋一杯 利◎ 新樹ゆれ窓にうまれる光の斑 利あ 茉莉花の蕾つんつん競ひ伸ぶ 薔薇の門喪服の女出で来たる 比呂志 添へられし新種の名札薔薇の花 利虚〇 庭先の枝葉に隠れ小鳥の巣 利○ 行幸通り抜けて眩しき新樹 利 深夜まで語りし母の日の旅館 虚 雉子鳴くや阿蘇の草原キジカクシ 虚承 20歩の助走を要し雉子飛翔 利恵 母の日はばあば母親妻となり 利○ 子の背より団扇す妻の腕細し 利 新樹光大姉も居士も安らかに 利 告白に薔薇一輪が助け舟 義春 独居邸黄色の薔薇が門扉埋め 利あ 雉子鳴くや年寄り一人野良仕事 利比 若人や平和を語る新樹下 雨 母の日の白い花挿す強き女児 筍のえぐ味の名残舌の先 雨竜 青空や新樹を歩く高校生 利 手に提げる見舞いの篭の薔薇一輪 利 大空を雲埋め尽くす立夏かな 利 母の日にネットで花を送りけり 雉子の声くももくもくと湧きにけり