第373回四天句会
令和2年10月14日
Zoomリモート句会
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兼題 秋晴れ 胡桃 鮭 席題 障子貼る |
利孟 泳ぐには浅き瀬鮭の犇めきて 薬石の一汁二菜胡桃和へ 紙足すを隠さず障子貼り茶室 新豆腐典座朝より豆を煮て 天空の城の石垣秋晴れる あやの 薄日さす文机にある胡桃かな 境内で販ぐBABAシャツ菊日和 ビルに埋まる町に仕舞屋星月夜 鮭千本吊り出格子の店の奥 蹲踞にすずめ来てをり障子貼る 義春 老いて猶乞はる履歴書鰯雲 秋晴や阿蘇一望に熱気球 夜の貨車鮭トロ箱の塩の中 まづ紙を子に破らせて春障子 謀略の思案大御所繰る胡桃 |
比呂志 障子貼り替へて夕陽の射し込める 鬼胡桃掌にころがして絞る知恵 花束に足す吾亦紅墓参り 傷つきて僅かな流れのぼる鮭 秋晴やゆっくり巡る美術館 雨竜 秋天を衝いて奴の飾り槍 腹膨る鮭のたまりて取水堰 障子貼り終え丹念に洗ふ刷毛 岩攀じる拳に落ちる秋の雨 石垣の反りの緩やか鬼胡桃 虚承 二人とも御籤は吉と神の留守 竹箒投げ上げ落とす胡桃の実 鮭を獲る羆も生きる人もまた 紙破ることが手伝ひ障子貼り 秋晴れや我も我もと長城へ |