第382回四天句会
令和3年7月14日
Zoomリモート句会
   
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ご興味のおありの方はお探しください

兼題 熱帯夜 雷 炎天
席題 冷奴



  利孟  
図書館にひねもす籠もり梅雨の底  
雷雲や雷神金歯覗かせて  
人待ちの一人始めて冷奴  
開きながら鳴り出す踏切炎天下  
寝返りを数へて寝入り熱帯夜  

  義春  
金太郎と成りて寝る子や熱帯夜  
炎天のバラスト補修飛ぶ火花  
避難小屋にくはばらの声雷騒ぐ  
枯れ節を自慢し削り冷奴  
露天湯に黙浴のビラほととぎす  

  あやの  
裏返す枕に寝入り熱帯夜  
炎昼の木の間隠れの喫茶室  
残業の皆が一息雷激し  
薬味変へきのふけふあす冷奴  
だぼシャツの翁見回り青ぶだう  

  比呂志  
無責任発言ばかり冷奴  
雷の横から襲ひスカイツリー  
宝水一気飲みして熱帯夜  
救急車の唸るサイレン炎天下  
飛魚の飛び嘴に捕へられ  

  恵一  
炎天や首にタオルの鉄筋工  
お化け役の死装束や夏芝居  
ことごとく悪夢なりけり熱帯夜  
遠雷や火柱海に立ちてまた  
冷奴飯のお代はり何杯も  

  雨竜  
事分けぬ子を抱きしめて桜桃忌  
熱帯夜箱根の山の暴走音  
炎天や揺れの止まざる象の鼻  
逆転のダンクシュートやはたた神  
ランチセットに足して小鉢の冷奴  

  虚承  
熱帯夜妻に結界めぐらされ  
濁音が競ひて夜の夏蛙  
冷奴祖母にまなびし箸つかひ  
雷来る滴重なり糸の滝  
炎天下赤信号に音消えて