第388回四天句会
令和4年正月12日
Zoomリモート句会
点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります
ご興味のおありの方はお探しください

   
兼題 室咲き 左義長 塩鮭
席題 七草



  利孟  
消防の刺子袢纏とんど焼  
塩鮭の頭を割り錆の出刃包丁  
胡麻塩の鬚を整へ初鏡  
ガレージのリモートシャッター室の花  
七草や唐土の先はおぼろげで  

  あやの  
どんど焼き園児抱へ来さつまいも  
俯ける聖母を囲み室の花  
雪掻きの色とりどりに雪はねる  
塩うろこ飛ばし新巻切り分けて  
七草やまじなひほどの一パック  

  虚承  
海風や乾鮭は戸を打ち続け  
どんど焼き竹の爆ぜるに身を屈め  
室咲きやLINEに届く「桜咲く」  
ウエストが代謝不足と薺粥  
一年の流行り廃りも年の暮れ  

  比呂志  
退職の窓辺に残し室の花  
神宿る炎の上りとんど焼  
そり返る髭の棘立ち飾り海老  
塩引きの干されて肚の内曝す  
胃袋に七草粥を流し込む  

  恵一  
室の花能の稽古を子につけて  
左義長の燃え殻のぼり月白し  
文庫読みふけり路上の暦売  
左義長の火の粉を払ひなびく髪  
七草粥炊くや寂光院の尼  

  義春  
七草のパックの裏に作り方  
紅梅や頼朝伊豆に兵を挙げ  
どんとの火空から袖に降りかかる  
塩鮭や八百屋も吊す店の先  
ラウンジにピアノの調べ室の花  

  雨竜  
塩鮭や生地根室の海の風  
左義長や八幡宮に焔の流れ  
雲光る冬夕焼けの親子連れ  
室咲きの品種改良また一歩  
七草粥我が胃の如く空は蒼