第394回四天句会
令和4年7月12日
Zoomリモート句会
点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります
ご興味のおありの方はお探しください
利孟
風ぶつけ合ひては笑ひハンディファン
浮かぶこと倦みて空へと水馬
闇に倦き蝉の子闇へ這ひ出づる
あふれたる水の風生み釣り忍
蛸壺に潜む兵士や海亀来
比呂志
和菓子舗の間口一間釣忍
扇風機リボンなびかせ量販店
首伸ばし川鵜の憩ふ池の杭
砂浜に海亀の子の湧き出して
泥水に脚捕はれてあめんばう
恵一
棟梁の水遣る日課釣忍
あめんぼの跳ねては移る水たまり
扇風機の前を動かず温泉より出て
海亀の埋むる卵の仄青く
釣忍浪人けふも傘を貼る
あやの
海亀の卵にかける砂の音
鍔の端抓みさよなら夏帽子
番台の婆に首振る扇風機
仄暗き蕎麦屋の軒の釣り忍
あめんぼや5H鉛筆長きまま
義春
経を読む僧のうしろの扇風機
ひまはりやソフィアローレン涙して
あめんぼの作る水輪の乱す雲
武士の世や古き軒端の釣忍
海亀の母待つ海へ急ぎ這ふ
雨竜
高尾山から筑波山まで夏の雲
軒下の井戸端会議釣り忍
海亀や波打ち際に照る朝日
水馬の池や子供の水遊び
扇風機赤子のやうなから笑ひ
虚承
釣忍売る娘の半纏ブルージン
旋回の右へ右へとみずすまし
ハンモック顔の帽子の風に揺れ
飼い犬が主人の前へ扇風機
海南島海亀抱へ記念とし