第398回四天句会
令和4年11月8日 Zoom句会
   
兼題 立冬 大根 昴
席題 ひややか
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ご興味のおありの方はお探しください



  利孟  
ひややかに花立ての水取り替へて  
結界で鎖す塔頭秋時雨  
物言はぬ飲み屋の親父大根炊き  
ホテルロビーの暗き照明冬に入る  
搭乗の急なタラップ昴星  

  比呂志  
菜箸の刺しあと三つ大根炊き  
枯蟷螂枯れて威厳をなほ残す  
庭を掃く音の乾きて冬に入る  
明かりなきビルのあはひの寒昴  
秋冷やビルを屏風のの六義園  

  恵一  
立冬や空の蒼きを鳶めぐり  
大根を洗ふ電球拭くやうに  
闇に浮く砂丘のうねり寒昴  
繋がれた駱駝の鈴やひややかに  
流れきし雲に隠るる昴かな  

  雨竜  
一族の寄り合ふ墓地や昴かな  
四つ辻の地蔵の衣冬に入る  
ふろふきの大根津軽の箸添へて  
秋冷や人の疎らな商店街  
風の入る電車の客の白マスク  

  あやの  
雨戸打つけものの気配寒昴  
漢方の小袋選りて冬近し  
閉園を告げるチャイムやひややかに  
序破急とまつ直に引く大根かな  
牛乳で煮込むあれこれ冬に入る  

  虚承  
出す当てのなき履歴書や寒昴  
朝からのタイヤ交換冬に入る  
腕ほどの大根育つ庭であり  
小春日や長き列ができ宝くじ  
券売機横に自販機ひややかに