第418回四天句会
令和6年7月9日
Zoomリモート句会
利孟
べろ赤く染め駄菓子屋の氷水
伴僧は有髪の長子新盆供
氏神も無くて団地の夏祭り
ブランコに押されて揺れて夏の月
水芭蕉よそ見するもの並ぶもの
恵一
水芭蕉至仏山に雲の湧き出でぬ
虹色の綿飴に列夏祭り
夜叉ヶ池青しよ夏の月出れば
氷水ウエハースで舌鎮め
喪服脱げばほっとため息盆の夜
義春
祖父据ゑし五右衛門風呂や夏の月
夏氷メロンいちごと口々に
湿原の雨後の煌めき水芭蕉
初盆の仏間提灯溢れをり
お招ばれはローストチキン夏祭
虚承
分水嶺守る茶店や氷水
水芭蕉群生湿地賑はへり
拍子木に掛け声嗄れて夏祭り
湯上がりの素顔にも似て夏の月
新盆やバケツの中で鳴る花火
雨竜
坂道を後歩きに夏の月
夏祭り鼻緒の切れた下駄下げて
水芭蕉雨竜湿原人まばら
初盆やいつもの母はもう無くて
強烈なパンチの冷たさ氷水