4月のもう一言

弥生祭空御輿舎の大閂  
面白いところを見ました
八乙女の神となり舞ふ弥生祭  
当たり前
日のかけら濡らしてをりぬ春小川  
春小川なんて日本語として抵抗ありませんか?
春めくや連座地蔵の朱の頭巾  
ま、良しとするというていどです
植物園巡りて来たる桜守  
植物園と桜守では取り合わせがどうも
辛夷みなぐうちよきぱあと天に向く  
辛夷>コブシ>拳>じゃんけんですか?、見えないこともないけど???
神木の影黒々と花見月  
旧暦三月として、さほどインパクトがあるか
神前に巫女の舞ふ春日かな  
リズムを整えます
町衆の家台一気に弥生祭  
このままでは一気にがわかりません、町衆のは言いたいところですが
春光や神木の影祭髪  
ちょっと言葉の整理が足りないかも
流れくる弥生祭の稚児囃子  
流れ来るでは、甘いでしょう
木洩れ日や木々の芽吹きのこもり歌  
木漏れ日は、普通には茂った葉の間から洩れる光です
手古舞の子追ひ掛けてる弥生祭  
追い掛けるのはカメラマンか何か?、何の感興も無いでしょ
弥生祭家台迎へる親子杉  
親子杉はいいフレーズだが、迎えるが甘い
辛夷咲くくぬぎ林に光舞ふ  
事実だろうが、辛夷が椚林にってのが突然でしょ
弥生祭祭衣装で華の稚児  
そろいすぎたね
句友みな優雅に生きて花八汐  
こういうのは、出してもとりませんよ



袋廻し
 

布引の白き姿や華厳滝  
利川
へりくつの我田引水春ぐもり  
利○
山の湖冬鴨引ける水尾かな  
聖登
宵祭山車引く連衆みぞれ降る  

花見膳甘酢漬け口引き締めて  

間引かれし鹿の躯のなほ温し  

桜花枝引き合い競い咲き  

 

男体山の裾へと春の雪化粧  
良清昭
降る雪の漁火淡く見えにけり  
利○
春の雪男体山の峰とがりけり  

みぞれ雪実之屋に着て身震ひす  
聖 
雪解川男体山を削り取り  

諸手上げ総身に受ける花吹雪  

吟行会思いがけない春の雪  

 

飲むほどに酔ふ程溶けて春灯下  
利○登聖
花見酒闇に溶け入る人の影  
利○昭良
溶接の青き火花や春の雪  

春夕焼け消えて天地の溶けいだす  

雪溶けの葉の幼なかり光かな  

岸辺より溶けいだしたり春の雪  

雪溶けて天領濡れる霊気かな  

 

夜想曲窓に溶けゆく春の雪  
比良登昭
窓を打つ春の嵐の夜の雨  
利○
眠られぬ夜の一句や月朧  

七人の集ふ句会の朧の夜  

月の夜は花の精でて踊るかな  

冬の宿袋回しの夜が更ける  

山宿や庭園芽吹き夜の空  

 

石筍の襞に影をく春灯し  
比昭清
天へむけ筍梅雨の音頭唄  
利○
筍や林の奥の修行の地  
利○
甘炊きの筍入りの湯気一膳  
良登
筍の灰汁の遠のく甘き炊き  

筍に雨は静かに降り続く  

湯の宿や筍飯の湯気香る  

 

春の雪日暮れ間近かの山光る  
清聖昭
鯉のぼり尾びれが山をたたきけり  
利○
春愁の陰りも少し山の宿  

山帰来棘に守られ尖にけり  

男体山のあをにびに暮れ春惜しむ  
利登
山奥の花にのみ夕日届きけり  

残雪の男体山に身を正す  

 

辛夷山集ふ田の神山の神  
利○比
神杉の虚大いなる拝みをり  
利聖
日光や神域広く草萌ゆる  
利登
老杉に注連縄締める春祭り  
利良
花筏分けて舟来る神田川  

神の山湖面に映る雪姿  

芽起しの雨の中行く神輿かな