2月のもう一言
利孟 |
指先に手水を使ひ午参り |
日向ぼこして客待ちの運転手 |
紀元節旅券の若き顔写真 |
ハイヒール雪解の歩道渉りゆく |
探梅や車片寄せ谷戸の道 |
比呂 |
山鳴りは山越す気配雪女 |
風ゆきげ百亀甲の結城縞 |
不器量の人形焼きや午まつり |
初午の風弄ぶ貸家札 |
銹いろの野に雪しろの川現るる |
これ、野原に雪は降ってないんだよね |
信子 |
温灸の小さき炎の香や雪解風 |
息白く降りるホームや旅の駅 |
口含む白湯の香り一の午 |
朝月夜鉄塔仁王立ちて寒 |
凩や手の触れて開く自動ドア |
ミヨ |
集落を繋ぐ轍の雪解かな |
風すじに遊ぶ雪虫和紙の村 |
初冬くらいの季語でしょ |
初午や捨畑まばら奧八溝 |
正一位の旗音あらき午祭 |
啓蟄の空をはなさず乙女像 |
良人 |
初午や鳥居の一基屋敷神 |
のんびりと浮雲運ぶ雪解風 |
雪解の谷に瀬の音風の音 |
うまいこと調子を整えたね |
野焼きの煙立ちて流離を始めけり |
雪解川浅瀬残して笹にごり |
昭雄 |
独り酌む二合半酒や雪解宿 |
二合半で「こなから」とはね、驚いた、でも広辞苑にもちゃんとある |
高台を愛でる茶会や遠雪崩 |
高台を鑑賞するために開かれた茶会みたい |
蒼天に鳶舞ふ那須野雪解晴 |
蒼天、雪解晴同じことを言ってますよね |
雪解渓月玲瓏と渡りけり |
初午の谷戸の奧から木遣唄 |
本物の、木を伐る歌だろうが、今そんなにのんびりすることはないね、 チェーンソーでジャンだ |
恵子 |
凍返る金魚の尾鰭の動かざる |
春暖炉鮭の頭の煮崩れし |
しもつかれ作りでなくても分かるよね |
雪とけてセーラー服の仕付け解く |
高校進学とかでしょうかね、ちょっとこの句会だと娘孫世代か? |
薄氷踏みて厚さを確かめし |
初午の大鍋提げし氏子かな |
提げてると何なのか分からないのでは |
敬子 |
料峭や橋場の車夫の細き肩 |
洋風の花の名覚え二月尽 |
洋風の花の名前っていうのはどういうのか? |
水車小屋ゆるゆるしぶく雪解水 |
紆余曲折うす陽にあわき冬すみれ |
初午や里に継がれししもつかり |
栃木の人には共感するところが多いようだが、結構ひろく伝わってるんで さほど珍しい話ではないようにも思うわけで |
登美子 |
雪解けや地に還る葉に滲みてゆく |
雪解けや色あふれをり洋菓子店 |
雪解けや見捨てし草の立ち上がる |
どうして草なんか見捨てたのか? |
初午や銀座詣での美男美女 |
なんでそうなるのか、分かんない |
初午や何筆頭の願いごと |
絵馬か何かに願いごとがずらずら描かれているんだろうが何を言いたいか分からない? |
芳子 |
水底は流れ激しき雪解川 |
一段と声増す恵方鬼やらひ |
母のもの仕立て直して針供養 |
因果関係がある話ではないのでね |
梅咲くや一輪ごとに香をひろげ |
まっとうすぎるでしょ |
初午や盆にのせたる郷土食 |
郷土食は分からなさすぎる、絵が見えないでしょ具体的でないから、 どんぶりに盛るしもつかれとか言う方がよほど良い |
聖子 |
雪解けの轍に揺れる小型バス |
ぬかるんで泥靴重き雪解道 |
初午の祠に松葉たまりをり |
結構これイイネ、良い雰囲気だ |
如月や講義もらさず聞きにけり |
俳句って私ってこんなに真面目ってのはどうも面白味に欠ける |
滝氷柱裏一筋の水光り |
滝氷柱ってのと凍滝は違うし、もうちょっと焦点を絞った方が良いね |
鴻 |
残り鴨岸に集ひて毛づくろい |
初午や朱塗りの鳥居立ち並ぶ |
同じことでも、なんとなく雰囲気が出ませんか、というより、 視点をちょっと変えて見てみましょうということです |
カギ形に並び飛び行く帰り鴨 |
麦青む風にふかれて立ち話 |
谷川の日ごとに増すや雪解水 |
於した |
皇居前木々のざわめき春一番 |
皇居前って待つしかないから木々はいけない |
初午や祠の燈の揺れどほし |
ホコラノトウノって言わないね |
しわの手を孫に預けて雪解道 |
これだけはっきり孫という孫俳句もめずらしいかも |
本流の水嵩を増す雪解かな |
本流って言うと支流はという話になる |
初午や踵を上げて結ふみくじ |
爪立つ、踵を上げる同じか、だけどお神籤どんなときでもこれはありそうだ |
健 |
初午や寿司を供える赤い門 |
掬するや雪解け水に身が締まる |
雪溶けや時は流れて仲直り |
観念的だなあ |
午の刻早い昼飯寿司食べる |
正午とは12時、つまり午の刻の食事は早くないんです |
清々と雪解け水の山歩く |
どんな山かは知らず、そんな甘くないのでは |