2月のもう一言
利孟 | |
比良八荒水音細き水時計 | |
飯炊きの湯気良く香り春立つ日 | |
肌脱ぎとなりてうつ伏し二日灸 | |
太刀と笏冠の纓を差し男雛 | |
雪像を刻みて影の青深む | |
ミヨ | |
万燈のまたたく谷戸の雪祭り | |
手遊びの紙縒百本春や立つ | |
春寒さそそぐ紅茶の火酒ほのと | |
春寒や杉粉の水車灯ともして | |
杉の葉を水車で挽いて線香の材料になどというのはなかなか知る人は少ないです | |
春めくや疑似餌のごとき耳飾り | |
ゆれてるのを見てあら疑似餌みたいだと感じて詠んだようだが直裁過ぎでごときでは足りない | |
信子 | |
立春の手に綾取りの橋かけて | |
立春の手」という言い方はどんなもんでしょう | |
立春の空真つ下へ飛行雲 | |
集落を灯す百灯雪まつり | |
集落の総出の声や雪まつり | |
立春や月を真上に大伽藍 | |
昭雄 | |
立春大吉神籤を結ぶ笹揺れる | |
陽に祈る節くれの手と冬帽子 | |
立春の納屋に黒板農事暦 | |
黒板になった農事暦てのは無理でしょう・農作業予定表ならそう書けば良い | |
初雪やおばしま朱き雲巌寺 | |
寺と欄干てピンと来ないでしょう。雲巌寺の橋って全国区ではないのです | |
牛小屋に鎖の音や余寒なほ | |
鎖でみなつないで居たというならそれが詠めるといいね・鎖の音に違和感がある | |
良人 | |
赤々と居残る夕日春立てり | |
野の風に白雲添ひて春立てり | |
鬼怒川の淀み青ぐみ春立てり | |
した萌えとかそんな青さなんでしょう | |
山峡の村の灯の増す雪まつり | |
日溜りの小畔の息吹き春立てり | |
息吹?それを具体的に | |
比呂 | |
神木の虚の小仏玉椿 | |
神に仏か?玉椿と神木の関係はとか | |
年の豆一粒嬰の枕上 | |
夜に入りて像の浮き立つ雪祭 | |
春立つや遊戯坐菩薩の半眼に | |
遊戯坐菩薩てどんなんかな? | |
冬薔薇風に盗らるる花の色 | |
困った時の風だのみふうだな | |
登美子 | |
意のままに進まぬ歩み雪祭 | |
見物が混んでなかなか動かないってことだと思うのだが | |
雪祭火の匂ひなく火を祀る | |
立春の光の中へ足踏みす | |
分かった様な分からぬような | |
早春や鉢植え講習誘い合う | |
雪祭眠る大地は神宿る | |
眠ってないから雪祭りなんでしょう | |
鴻 | |
雪祭子供の国に人だかり | |
人だかりの原因になってる子供の国の雪像をとか詠むといいんだけど | |
日もすがら水道蛇口凍て返る | |
凍て返るは寒のもどりのことで凍りついてることじゃないから | |
ハイカーに写真撮られて座禅草 | |
そういう様子であることは分かる・だからといってそれが詠むに値するの ならどんな具合に撮られているかとかじゃなければならぬ・俳人に俳句に詠まれ 座禅草」というのが句として評価の対象にならないのと同じです | |
細やかに被災地の凍て返る | |
575になってないね | |
春立つや入試合格受験生 | |
聖子 | |
雪祭りキヤンドル立ててあるお城 | |
かあちやんの電話の向こう春近し | |
立春や図書館新装コンサート | |
きっとあったのでしょうがそれで?がありません | |
春一番朝も息子と口喧嘩 | |
人の所帯のことってさほど興味のあるテーマじゃ無いんです | |
敬子 | |
春浅し木魚のリズム天蓋に | |
木魚のリズムってポクポクいうだけでとくに無いでしょう | |
黄梅や金の鈴の音青空に | |
黄梅の花が金のすずのようだっていうことなんだろうが無理があるね | |
露天湯に里の歌声雪祭り | |
里の歌声? | |
春立つや夕辺に和むアベマリア | |
遠蛙三世帯占む蕎麦処 | |
さて季語も少しずれるか・蕎麦屋に三家族が上がって混雑したってのかね? | |
健 | |
白色や雲間の月と雪まつり | |
雪像や世相がわかるまつりかな | |
くらいな具体性がないと理ばかりになってしまう | |
雪灯里(ゆきあかり)光の蛍舞うまつり | |
雪灯里というイベントがきっとあるのでしょう | |
窯倉やラーメン膳で暖を取るから | |
立春や花のごと咲け志 | |
立志式なんてものもあるからそんなことでも言わんとしてるのか? | |
大越 | |
赤ら顔重なり合いて雪祭り | |
桃の花ミスタードーナツ買って来て | |
寝坊して聞こゆるラジオ立春かな | |
早春の白木衣装のああ富士よ | |
春の風品格のある白き富士 | |
その品格はどこから来るのかを詠むのが俳句 |