4月のもう一言
利孟 | |
色の無きマニキュアをかけ春惜しむ | |
かはたれの吐息にまはる風車 | |
大釜にひねもす沸く湯春行けり | |
初燕一便減りし朝のバス | |
エプロンの保母に抱かれて入園す | |
比呂 | |
はたと止め又風を恋ふ風車 | |
上五にあれこれ趣向を込めたようだが成功してない | |
水平線に動かぬ船や春惜しむ | |
うかうかと風に蔓出す花豌豆 | |
末黒野に戻る鳥声夕の風 | |
行く春や砂場に埋れ忘れ靴 | |
俳句では砂場には色々埋まっているのです | |
良人 | |
行く春や溜池満たす雨の音 | |
行く春や客の途絶えぬ峠茶屋 | |
くるくると風の脚読む風車 | |
行く春や下手の風に堤揺れ | |
川下からの風の意味に使ったという事だが意を尽くす言葉とはなっていないだろう | |
行く春や疾風を防ぐ樅林 | |
モミバヤシってあんまり語呂も良く無いし | |
信子 | |
行く春や縛られ給ふ地蔵尊 | |
風車回りきつたる風の彩 | |
花冷えや電子辞書より鳥の声 | |
惜春や遥か時代に女文字 | |
そう、かな文字は平安の頃に完成しているけどそれを「遥か時代 に」で別れというのは難しい要素、どちらかというと女の筆跡と読まれるだろうね | |
大しだれ桜一本人千二千 | |
登美子 | |
湿り気の無き風好む風車 | |
ちょっと気が利いてる気がします | |
駅前に風と客呼ぶ風車 | |
白鷺の立てる水際風光る | |
白鷺のは季語だけど一年中いるからなーということで | |
風車光る風あり色あまた | |
光る風ってのも季語だからね | |
行く春や背すじ伸ばして厨に立つ | |
春暖かくなって丸まっていた背筋も伸びるなら逝く春 なんて時期よりも前だし、行く春ならなにやらもの思いにふけっての台所仕事の方がよい のだが | |
昭雄 | |
行く春や埴輪の胸のうすつぺら | |
大変良いけど、ありそうな句ではある | |
癌病棟窓辺にまはる風車 | |
犬ふぐり夜は満天の星と舞ふ | |
満天の星の形容は結構見られるようでネットで「満点 の星、犬ふぐり」を検索するとマイナーな雑誌の句も散見されるが多分類句を扉で見てい るのだと思う | |
春惜しむ水尾残照の戻り舟 | |
評判は良かったんだけど、これだけ情緒的な言葉を羅列 すると雰囲気は出ますが、行く春やで近江ってのが出てくる、それに近江八景の瀬田の夕照 、矢橋の帰帆、なんぞが重なって見えてある意味うまくできた句なんだが | |
風車愛想笑ひの二歩三歩 | |
愛想笑ひの状況が分からない | |
大越 | |
風車行き交ふ風に語るかな | |
法被着の父の背に乗る風車 | |
法被着なんて言葉はユニークだがわからない、背に乗 るってのはおんぶってことかな? | |
色褪せて軒に置かれし風車 | |
確かにこれも風車なんだが季語として風車が春となる のは、春風に吹かれてまわる様をとらえているんでこういうゴミの如くになったしかも放 り出されているようなものは良く無いね | |
行く春の風の中にも慈愛あり | |
感じた事をモノを通して語るというのすぎなみき俳句 の行き方なのでして | |
行く春の窓辺に映す花の色 | |
花といえば桜というのが俳句の約束 | |
鴻 | |
たらの芽や予想通りの通り雨 | |
部屋飾る補助的花や雪柳 | |
調書を書いてるんじゃ無いんだから使うにふさわしく無い言葉ってのもあるんで | |
突風に音立て廻る風車 | |
行く春を同級生とおしみけり | |
本歌取りなんだろうが同級生てのはどんなかわかるように読まなければ句が深まらない | |
庭すみのつつじ満開咲き誇り | |
ミヨ | |
かざ車老いて胸内空まはり | |
なんだ?あれこれ考えてるんだろうがどこ向いてるか分からないから評価のしようがない | |
ひとところ妖精めかす白すみれ | |
行く春や掟よみうぃる番屋の碑 | |
花の屑疼く手忘れ散らしをり | |
妖として三尺藤の夕ごころ | |
三尺の房の藤の花が夕闇に揺れているといわれて俳句 としての評価とは別に良い景色だとは思うけどそれが描けているとは思わない、とりわけ 夕心ごころってなんだ? | |
聖子 | |
やはらかき風の流れや春惜しむ | |
産み月の腰堂々と風車 | |
エコバック抱えた伸土春惜しむ | |
清記のためか?漢字が違います、bagですから「グ」です、紳士は多分エコバッグは使わないでしょう | |
旅雑誌買ひて決めたる春の旅 | |
きめたらもっと具体的にしないとね | |
雨粒の順に当たりて春惜しむ | |
雨粒が順に当たるてのが? | |
敬子 | |
風車水子地蔵の手にまわる | |
多分持てるようにはなってないとは思うけど | |
話し家と城跡めぐり春惜しむ | |
お城マニアの春風亭昇太なんてのがいるからこんな企画があったりするのかな? | |
陸奥の旅 なつかし茶屋の蕨餅 | |
言葉が多い、『なつかし茶屋』?ちょっとおかしいでしょう | |
歩みつつ読経の散華朝雲雀 | |
歩いて読経して散華してってそうなんだろうが忙しすぎ るな、印象的な部分だけ読めば良いんだ実況放送じゃ無いんだから、朝雲雀ってあるけど 使い方が悪いから口あたりが良く無い | |
行く春や古墳の丘に琴の音 | |
多分野外演奏か、スピーカーから流れているのか聞こえたんでしょうが、だから?です | |
健 | |
13 | |
あの頃はドン・キホーテや風車 | |
カザグルマとフウシャをかけたのだろうが、無意味 | |
行く春やあすの希望に燃えたぎる | |
後ろ向きとの対比なのかもしれないが、かみ合わないな | |
行く春を名残惜しむやわれ生きて | |
行く春、惜春はパラな語だから二つは要らないし、われ生きては印象的ではあるがここでは生きてこない | |
耳すまし田園に音風車 | |
たしかに音はするけど、田園まで出すか? | |
蕎麦すする調べ奏でる風車 | |
蕎麦を食う音が調とか奏でるとかいう優雅なもんか?っ てのが一番の問題、風車の音がそれに似てるてあり得ないでし |