7月のもう一言
利孟 |
翡翠の魚打つ羽を逆立てて |
遠花火消えた花火の音に咲く |
二重三重回れば膨れ踊りの輪 |
夜長かなグラスの氷角失せて |
酸素バッグ引いてゆるゆる生御魂 |
ミヨ |
古墨の摺り癖直す夜長かな |
古墨って高価なものというのが通り相場だから、癖取るために擦るなんてことはしないでしょうね |
古傷のケロイド撫づる生身霊 |
古傷、ケロイドおんなじ様なもんでは |
手入れ欠くケトル磨きぬ涼新た |
語部の詰まる戦禍やつくつくし |
話が止まって法師蝉の声がてのはあるかも |
水鶏笛低く切れ飛ぶ沼の暮 |
水鶏笛てのは人が吹いてるもののようですね |
比呂 |
名を忘れたる玄孫抱く生御魂 |
もとから覚えてないでしょう |
田の端に一族の墓月見草 |
知恵の輪の不意に解けし夜長し |
日本国憲法全百三条蝉時雨 |
意味不明ながらお題目みたいで面白いかも |
一刻は魚になりたき極暑かな |
敬子 |
思ひ出の歌の栞や秋桜 |
薩摩芋元気ですかと幼友 |
語り部の皺のかんばせ夜長かな |
生身霊手擦れ家伝の頁繰る |
朝顔や平成の庭ときめかす |
平成の庭? |
良人 |
川風に街の灯光る夜長かな |
絶え間なく灯ゆらぐ夜長かな |
人絶えて夜長のはじめ子の広場 |
長き夜の灯明ゆれる辻の寺 |
公園の無人の椅子に夜長かな |
いろいろな状況ありそうだがあまりにもばくぜん |
木瓜 |
向日葵や特攻青年果ての笑み |
特攻青年て自爆テロですか?なにを言いたいか、そのためにはどう言葉を選ぶか勉強する努力が見られない |
長き夜還暦越へて道半ば |
旧仮名遣いきちんと覚えまししょう |
富半ばゆるり安らぐ夜長かな |
言いたいことを整理して的確に表現することが必要です |
生身霊古稀軽く越え満ち溢る |
まあ、生きたまま仏さんのようになってる人が生身霊だからいまどき古稀を越えてるのは当たり前の話で、だけど満ち溢れるってのは何? |
生身霊孫曾孫等と空気吸ひ |
どういうこと、沈没船の底に閉じ込められた? |
昭夫 |
夜長の灯花屋の二階英語塾 |
夜長かな一人娘といふ地酒 |
シャガールの空を夜長の炎が焦がす |
生身霊暦に記す二重丸 |
生御魂虚子恋ひて酌む地酒かな |
地酒になにかいめーじがあるか?、固定したものがないでしょう |
巴人 |
へしこ鯖交はすぐい飲生御魂 |
へしこ鯖と飲む訳じゃなかろう、ぐい呑はこの呑むを使うのが通常、自分用でやりとりするなら盃というのが当たり前、そこらを踏まえて言葉を選ぶことが大切 |
夕星やすずろに消ゆる苧殼の火 |
大垣や長夜の明ける旅の空 |
大垣で泊まって朝早くに目が覚めたて話? |
雪洞や三人娘集ふ生御魂 |
サンニンムスメツドウはいくらなんでも長すぎます、ミタリゴなんて誰も読まないですし |
渚の湯小舟行き交ふ長夜かな |
長夜とわざわざ言うほどのことか?、夜長の方が座りは良いと思うが |
信子 |
パン焼ける音郭公の声の中 |
パンの焼ける音ってトースターのポンくらいですか? |
長老に就きし住職生御魂 |
生御魂というのはもう現役どころではない彼岸と往き来しているような感じで、住職という現役ならまあ実際は生き仏でしょうか、おまけ入選 |
老ひたるに若きに八月十五日 |
老いは「老ゆ」で、ヤ行です、オユ、クユ、ムクユだけ、覚えましょう |
左手に右手に夜長の生命線 |
パス |
網戸うちそとに暮らしの夕灯 |
健 |
灯ろうや法の灯生御霊 |
本棚や灯火親しむ候となり |
川面の灯流れ流れて生御霊 |
床の声転寝さますよながかな |
意味不明 |
静かなる祭壇の灯や生御魂 |
鴻 |
秋澄めり星空観察遠めがね |
遠めがねなんてなにやら海賊船の船長みたい |
渋柿や皮をむかれて日向ぼこ |
皮を剥かれてに続くのは「赤裸」でしょう、のんびり日向ぼこはおかしいと思う感覚がひつようです |
登山道我を迎へし花りんどう |
我を迎えるなんて余分な言い回し、もっととざんどうやら、りんどうを詠いましょう、まあ、登山も夏の季語ですが |
我家を取り巻く草木夜長かな |
ねだられて孫の宿題夜長妻 |
情としてはきっと孫にねだられて宿題を手伝ってるかしているんだろうとは読んでみるが、そうは表現してないでしょ |
輝子 |
訪ね来し友もあらばや長き夜 |
手を合はせ先祖を語る生御霊 |
綴れなる遠き記憶の夜長かな |
しみじみと懐かし曲の夜長かな |
長き夜は小窓の風も愁ひかな |