10月のもう一言
| 利孟 |
| 高みよりもぎ蟻ん子のたかる柿 |
| バス停のがたつく木椅子時雨けり |
| 折紙の兎耳立て十三夜 |
| タヒというネットの隠語鉦叩き |
| タヒ横に並べると死みたいになるので、ネットではあれこれと使われるのです |
| 蒸籠の湯気に渋の香栗おこわ |
| 比呂 |
| 振舞を大鍋で煮る秋祭 |
| 結び難き帯の固さや遠砧 |
| 結び難きでは結べないみたいな |
| 時雨るるや風に淀みし帆引船 |
| 銀漢の掉尾に触るる山の宿 |
| 南向ひて笑ふ初物栗ごはん |
| ミヨ |
| 日表と日裏の字の大根畑 |
| 大根畑しかないような寒村に面白い字を見つけたてのはてがらかも |
| かりんの実日はとろとろと湖辺の街 |
| 緬羊のひとかたまりに初しぐれ |
| どぶろくや合掌棟の構へぶり |
| 栗釜飯こぼるる香り麓宿 |
| フモトヤドは無理だな |
| 敬子 |
| 箱膳の残りし里や栗御飯 |
| 里が実家では詰まらない、せめて故郷の村の今くらいな雰囲気なんだろうが、箱膳は食器含めて個人専用 |
| 異国の友より来たる手紙や秋薔薇 |
| 白寿まで生きんと思ふ敬老日 |
| 生きんと思ふて決意は良いけど句にされても面白くない |
| 風韻の山峡辿る野紺菊 |
| 風韻などと使ったら俳句はお終いです、意味も?? |
| 鷹揚な父の記憶や麦とろろ |
| 信子 |
| 紅葉山テラスの席のAランチ |
| 月涼し高層ビルの暮しの灯 |
| 豆あやしあやし炒る香や夕しぐれ |
| 教室に歓声栗飯運ばれて |
| だとは思いますが、それで? |
| 三日月や外湯に御座す獏の神 |
| 昭雄 |
| しぐるるや窯場は薪を高く積み |
| 時雨るるや薩摩切子に朱き酒 |
| 利休下駄のをんな駆け出す夕時雨 |
| 利休下駄を見つけたのは良いが、仇なをんなの履き物では無いのでは? |
| 今もなほ戦後の記憶栗ご飯 |
| 栗ご飯てちょっと贅沢な感じがあるでしょ、戦後の米の無い時には増量に栗を使う事もあったろうけれど、それが飢餓、貧しさと結びつくにはちと今どきには理解できないかも、普通なら芋ごはんでしょう |
| 長生きも嬉しき誤算栗強飯 |
| 作者には分かっているけど読み手には分からない事情があってなにが誤算なのかさっぱり |
| 青樹 |
| 時雨来て駄菓子屋の店賑わいぬ |
| 駄菓子屋の店は、紙の新聞紙の言いようです |
| 栗を炊く妻の鼻歌里の秋 |
| 栗は炊くものではないでしょう、季語が二つになってしまいますが、こんなものかと、そういえば「里の秋」という唱歌がありましたね |
| 栗飯に思いを馳せる戦後の期 |
| 芋飯ぐらいなら戦後の貧しさはあろうが、どうしても栗飯っていうのは実際には増量に使っていたにせよ今の感覚ではちと奢った感じでしょう、戦後の期は分からない |
| 焼き栗の跳ねて今宵の笑いかな |
| 炉端も季語で重なりますが今宵の笑いかななる珍妙よりもよろしいかと |
| 母の忌の墓参の肩に秋時雨 |
| 良人 |
| 栗おこわ食す小布施の老舗宿 |
| 時雨来てにわかの風の野をかける |
| 校庭に遊ぶ子等らに時雨降る |
| コララは無いでしょう |
| 境台の神木まきつくからすうり |
| 境内のは余分ですし、カムキと言われても音では分からないでしょう |
| 目に留まる時雨の色のやつでの葉 |
| 目に留まるから俳句を作るのね、つまり言わんで良いことに5音も無駄遣い |
| 巴人 |
| しぶり皮爪先につく栗の飯 |
| 渋皮が普通だけどまあありとします、爪先というのは足の指の端のこと、まあそれなら渋皮がつく事もあるかではありますが、そんなこと句にしても意味が無いですし |
| 神苑や楠の根浄む時雨かな |
| や」かな」が一句に入ることは名人以外に許されぬ事というのが俳句詠みの常識 |
| 付まつりしぐる追はるる渡御の供奉 |
| 付まつりに如何程の意味があるのか、シグル、オハルルと音を揃えても意味がつうじなければなにほどもない、時雨を季語にすれば良し、渡御の供奉というと、メインの神輿なりの神様は慌ててもいないっておかしいでしょ、ともかく言葉多過ぎます |
| 風に付く栗落つる音靴の音 |
| しぐるるや知知夫嶺渡し降り濡ち |
| 難しい字や言葉を使っても、俳句は読み上げてなんぼのもの、読めなければ意味が無いし、意味が通じなければ意味が無い |
| 健 |
| 高原の色なき風の通りけり |
| 高原のとすると、高原の風が今自分のいる、都会なりに吹いているとなりませんか? |
| 虫時雨道の草むらあふれけり |
| 天高しグルメ三昧太鼓腹 |
| 面白いけど、俳句なのかなあ?、天高馬肥そのものではありますが |
| 笑み栗の炊き込みご飯香り満つ |
| 笑み栗てのは栗の毬が割れて中の栗が覗いている状態のことです |
| 夕時雨下校の子らの列乱れ |
| 時雨でも夕立でも、何かあれば列は乱れるだけに陳腐です |
| 木瓜 |
| 栗御飯ジイジの顔の艶光る |
| 光っているから艶でしょう |
| 枯色に染まりのんびりゆったりと |
| 時雨受く和気あいあいと家五軒 |
| この句からはご近所同士の和気藹々とした付き合いというのは伝わらない、五つの建造物が和気あいあいだという訳のわからないことが詠まれているようで奇異です、なお数字を使う時には闇雲に音数で選べば良いというものではない、この場合なら、向こう三軒両隣くらいの六軒なら意味としては収まりが良いがという具合に |
| さらさらと本質露呈民凍つる |
| 何か時事ネタの話なんだろうが、読む人それぞれに嫌な感じがするんじゃないかな? |
| 秋深し隣にひょいと声をかけ |
| 二人の登場人物が何をしているのか全く見えない |
| 美恵子 |
| 獏の札魔女や化け物街に溢る |
| 獏の札は季語としてはあるけど、テーマがどうですかね、下五を「マチニアフル」と6音にするのもいただけない |
| 栗飯や樽転がしてゴール切る |
| この字面でだけで運動会だと分からせるのは無理だよね |
| 栗飯や祖母の手縫いのチョッキ出す |
| 栗飯や格子より覗く天鏡 |
| 多分神社のお供えに栗ご飯が上がったのだと思うけど、もっと情景を単純にしないと詠み切れません |
| 降るほどに色を落として時雨かな |
| 何の色を落とすのか、自分の中の感覚だけでなく分かるように表現しましょう |