6月のもう一言
ミヨ |
青嵐会津の兵の馳せしみち |
古算盤鳴らし玉音梅雨上がる |
浴衣着る少女の軽き下駄の音 |
葛餅や丹の壁見惚れ旅半ば |
旅半ばの作句がおおいですなあー |
水無月や足元軽き野草会 |
野草会てなんだろ?、見るのか食うのか育てるのか? |
信子 |
波聞こえきそう六月の玻璃の壺 |
これは言い切るしかないでしょう |
寝る前の施錠火の元別れ霜 |
葛餅や古都の鐘の音茶店まで |
開拓の碑は石一つ梅の雨 |
碑ってのはそういうものでは? |
役目まだまだありて喜寿雲の峰 |
ほほー、これで五七五になってるんだ |
聖子 |
梅雨晴れ間すぐに働く芝刈り機 |
昼の蚊やグルメ談義の更衣室 |
なんか、B級グルメっぽいなあ |
水無月や海への道に古き門 |
原体験なんだろうが? |
水無月や害虫駆除の回覧板 |
丸鉢に寄せ植ゑをして濃紫陽花 |
昭雄 |
水無月の筏曳きゆく蒸気船 |
蒸気船は大きいでしょう |
水無月や硫黄あふるる露天風呂 |
硫黄の採取場じゃないんだから |
ふるさとは遠きが良けれ葛の餅 |
そんなことは無いですね |
掌に昔が踊る葛の餅 |
はて、手皿で葛餅を食うのだろうか? |
葛餅や橋のたもとにして老舗 |
面白いね |
栄伍 |
ベランダの水溜まり揺れ走り梅雨 |
老杉の微に揺れる梅雨ばしり |
どんよりと想ひ浮かべる葛の餅 |
葛餅の色がどんよりなのか?、この文章は脳の劣化を想起させるばかりですが |
道端の篠竹うねる梅雨の空 |
どうしてうねったのか、見えてこない |
こそぼ降り一月早い水無月会 |
そぼ降るに「小」はつかないでしょう |
美恵子 |
葛餅を頬張る先の野点傘 |
水無月や黄色ポンチョの列乱れ |
葛餅やステンドグラスの喫茶店 |
水無月や膏薬の量二割増し |
増量が好きですねー |
草紫陽花虞美人草のごと床に居て |
グビジンソウてのは芥子のことのようだから、いささか無理では? |
青樹 |
白玉の程よく冷えて客来る |
水無月や奥入瀬は雨瀬は激る |
葛餅を賜ぶ遠来の友の来て |
遠来の友はすでに来ているから、紙の新聞紙はいわないんです、また関東の葛餅では賜るほどのものではありません |
水無月や早瀬に挑む船下り |
水羊羹出てきて勝負預けられ |
なんか同じシチュエーションがあったな |
巴塵 |
水無月や千年の命浅茅綯ふ |
千年の命はとうとつで、音数も収まりが悪いでしょう、どう形にしていくかの努力を「ひねる」というのです |
銀の皿ぷるると揺るる葛桜 |
まあ、桜の葉に包まれてて揺れてるのは分かりづらいけど |
葛切や薄墨の色啜りけり |
葛切りの薄濁りみたいなのを薄墨と黒に傾けてはあんばい悪いと思うんですよ |
無残やな地獄の闇の墜栗花穴 |
葛餅や黄粉黒蜜ピタゴラス |
ピタゴラスで三角形ということなのだろうが、どうしたものですか |
良人 |
葛餅や喉を潤す峠茶屋 |
水無月や雲より低き八溝嶺 |
そうでしょうね |
水無月や野川に澄める水の音 |
水澄むは秋 |
水無月や萌葱色染む里の山 |
水無月や萌黄に染まる里の山 |
水無月やそよと風吹く田んぼ道 |
まあ、一つの題に拘るのも良いけど、ちゃんと兼題をこなし、あちこちに目を配ることも必要では |
敬子 |
乗換への駅で買ひたる葛の餅 |
あざやかな文添へ届く大苺 |
水無月や夜の古典音楽会 |
水無月の謡をさらふ朗々と |
川原風枇杷の小花の蔵屋敷 |
この季節に枇杷の花を出されてもちと困る |
木瓜 |
水無月や初めのTシャツ袖かたし |
Tシャツで十分季語です |
老いの果てすつきり人生夏夕べ |
悟りは何度も句にできるものではないでしょう |
短夜の眠りに刺さる夫の声 |
なんだ、DVじゃないのか? |
葛餅の黄粉や蜜に溶け込まず |
葛餅ってのは蜜をかけ回してから黄粉をかけるとよく絡むんです |
乙女子の少し大きめ夏帽子 |
乙女子って年頃なら、大きめじゃなくてジャストサイズのほうが普通でしょ |