4月のもう一言
利孟 |
青き身の蔵王三尊遅桜 |
野良猫のちらと横目に翁草 |
婆一人屋敷畑の茶を摘んで |
保育児の垂れつき帽子風光る |
行く春の黄色カバーのランドセル |
美恵子 |
新色の口紅差せば風光る |
茶摘みの手休めて昼餉の握り飯 |
風光る飛行機雲の縦横に |
縦横にというと何機もがごちゃごちゃみたいだがそれは無理でしょ |
ペダル漕ぐスニーカーの白風光る |
ペダルは踏む、自転車は漕ぐ、舟を漕ぐ、櫓を漕ぐどちらも言いますが |
風光る笹漕ぎ登る磐梯山 |
信子 |
少年のきめる後転風光る |
後転では後方でんぐり返しに読めてバクテンとは読まないでしょう |
風光る馬場に勝ち馬飾られて |
勝ったと思ったらたちまち剥製になって飾られちゃったってのもすごいけど |
軒先に来て啼く鳥や花の雨 |
唱歌の夏は来ぬてか? |
花の雨一人に灯す昼餉の灯 |
茶摘笠近き遠きに畑日和 |
木瓜 |
立ち伸びる龍の首筋風光る |
立ち伸びるって煙?、蛇か鎌首上げたくらいにしか見えない |
下萌の園児歌声沸き立ちて |
園児が下萌えることはないでしょう |
平穏の父と子交わす一番茶 |
父と子は基本平穏で、茶飲み友だちじゃないでしょ |
春眠のほどよき甘き匙加減 |
寝ながら水飴でも舐めてる?、分からん |
風光る瞬の閃きその刹那 |
風光る瞬間としか言っていない |
比呂 |
黒板にも駲れ新教師風光る |
季重なり |
初つばめ細工精密船箪笥 |
精密とはチョット違う大きさがある |
二の午や一基髭欠く石狐 |
沢山の中の一つを見つけるってさほどの発見では無い |
茶刈機の丘の端まで横刈りに |
低く奏づる自動ピアノや春灯 |
英郷 |
鼻唄が聴こえ来るよな一番茶 |
垣根茶を摘みし籠から薫り立つ |
垣根茶っていうのかな? |
夕風に静かにそよぐ竹の秋 |
風光りおまけのハモニカ口元に |
なぜおまけなんて貧乏たらしいことが出てくるのか理解不能 |
径端の杉穂拾ひて風光る |
径端:ケイタンてなにかと思ったら笠原さんによればミチバタ、なら道端と書いてくれ |
良人 |
県境の山懐に茶摘み傘 |
唐傘差してるわけじゃ無し |
色あせし旧家の石塀風光る |
公園の子等の動きや風光る |
どう動いているかでしょう、子供が動くのはあたりまえ |
遠目では動きの見えぬ茶を摘む手 |
何となく分からないではないが観念的、遠くても見えるとか、遠くではなにか別の動きを感じるとか |
奥那須の山裾埋める茶の畑 |
そうですね |
ミヨ |
扁額やけふの一言風光る |
扁額ってのは看板みたいに固定文字 |
仏舎利塔見遣るまほらの夕桜 |
仏舎利塔と桜を同時に見てることになる |
春耕や石灰散らし雨を待つ |
雨を待つってどうして分かるの?? |
五指組めば乾きよしなし新茶摘む |
どういうこと |
一つ葉や眉目わかたづる石仏 |
眉目といえば秀麗、わかたづるってどんな鶴よ、あんまり普通じゃない言葉遣いはしないこと |
昭雄 |
ブーメラン指呼の空飛び風光る |
遠くまで行って帰ってくるもの、空飛ぶのはそういうもの |
風光る漢の夢に老ひはなし |
老いはヤ行、ヒとは活用しないと何度も指導しています |
茶摘女や赤い襷に菅の笠 |
いくらなんでもあんまりでしょ、夏も近づく八十八夜トントンですよね |
風光る楡に檜にこゑかけて |
そうなんだろうが、楡と檜に何があるの?、何のために声をかける? |
竹林やかそけき風の茶摘歌 |
なぜ竹林かがわからん、歌と唄雰囲気が違うから使い分けよう |