7月のもう一言
利孟 |
自販機のぬるき釣り銭炎天下 |
寄する波返す波間の夜光虫 |
情景が浮かぶ:木/漂っている風景を見たことは無いが:石/肩肘張らずすんなりと:ミ/種を明かせば浜辺の唄の本歌取りです:利孟 |
鬼灯市朱印に十日詣の印 |
夕顔やサナトリウムの灯の蒼く |
国東に苔生す佛木下闇 |
比呂 |
虫鬼灯三途の向かう花畑 |
虫鬼灯のいささか妖しげな美しさと、お盆の気分とが、三途の川向こうの花の広がりを予感させるようで結構 |
夕顔や祖母の瓜実顔の髷 |
髷が瓜実顔している?/一夜花の夕顔が朝にはしおれるように、起き抜けの髷が崩れる:栃 |
猫足の回忌の膳や零余子飯 |
精進が結構ですね |
苔石の伝小町墓木下闇 |
伝ならそれらしい話が欲しい、誰も何処で詠んだかは知らないんだから言いきれば良い |
金泥の雲の欠片の夜光虫 |
金泥の雲と言うのが甘いかも、加えて欠片になったら由来は分からないでしょう |
昭雄 |
家中の人に鬼灯鳴らし見せ |
よく分かるけど、説明が過ぎるのね/初めて鬼灯を鳴らすことができた日を思い出しました:美 |
父祖の地の夕顔豊か山の音 |
猿酒不死とは言はず不老かな |
面白い |
抜け来る杜に一礼木下闇 |
木下闇を通り抜けただけで、なぜの一礼か?が不明 |
夜光虫沈思黙考解く疾さ |
下五がイミフ |
ミヨ |
夕顔や暗雲たるる下野路 |
下野路とはどこ?、暗雲て、なにやら起こりそうで/栃木の特産ということで:石 |
台風過古き土手蔵窓一つ |
台風過?、具体的にあるの?、江戸の土手蔵窓の無く/渡良瀬のあたりに洪水対策で土手蔵がある(あった):大貫 |
鬼灯市顔傾けつたもとほる |
顔を傾けるってのがどうか? |
地滑りの山道途絶えさ百合咲く |
大天狗神とて崇む在祭 |
また在祭ね、とて」というと神ならぬものを神としてという感じが強いが、天狗は神様です、村祭りの類いは秋の収穫、祭は夏、賀茂の祭に代表されるが疫病退散 |
美恵子 |
ほおづきを鳴らして競い姉妹 |
碧空に碧山溶けて夏の朝 |
ヘキクウはあるが、ヘキザンは?、青山だと使われる/梅雨が明けて、日光連山が青空にを思わせる:良 |
救急のサイレン続く猛暑日や |
続くだと、暑いから熱射病続発って感じが出すぎる、唸る、吠えるなども |
アイガード着けて問診猛暑日や |
下五にやは無し、アイガード付けてはいわんでも、アイガードの |
血圧を測り朝餉や木下闇 |
木下闇はつかないでしょう、それぞれの生活行動は納得されることもそうでないことも/血圧を母が毎日測っておりまして:美 |
英郷 |
暮れ泥み夕顔の花妖しけり |
源氏そのものかね、けりは連用形に付くが、あやしく+ありだとかりが自然 |
梅雨明けて虫骸(むくろ)に群がるワラジムシ |
虫骸でムクロは無い、ワラジムシと言えば一匹かどうかは読む人が感じてくれる |
連絡船探し求める夜光虫 |
今は保存繋留されるくらいでは、連絡船てのは大きなサイズだし、夜光虫は探せないでしょうに |
鬼灯や飾り付け終え吹いてみる |
鬱蒼な木下闇に入り先が消ゆ |
木下闇は鬱蒼が含まれている季語、歳時記勉強して下さい |
信子 |
揉みほぐす鬼灯一つもう一つ |
良いんだがもう一寸欲しい気が、一つもう一つがどうかななんだ |
一雨のあとの潮風夜光虫 |
夕顔の実にひとしきり雨と風 |
そんなに痛めつけなくても良かろう |
青梅雨の夜を来て接種待つ寡黙 |
格好付けた割に、ワクチン注射かって笑わせる |
下闇や城趾の濠の深みどり |
やの切れがあるとは言え、下闇は据わりが悪いでしょう |
良人 |
ほうづきや仏花の中に燃えており |
提灯の変わりでしょ |
街中の栃の街路樹木下闇 |
マチジュウ、マチナカわからないでしょう |
夕顔や畑一面を埋めにけり |
浅草のほうづき市や功徳あれ |
四万六千日、十日詣というようですが |
夕顔や線路はさんで咲きにけり |
線路両側に干瓢畑ってことなのかな?、 |
木瓜 |
夕顔の淋し控えめ明日の夢 |
源氏とちょっと重なるか |
夜光虫他人は何も見ておらぬ |
疎外感ね |
木下闇仄か雨降る散歩道 |
仄か雨なんて使わないね、木下闇の前提は日光 |
鬼灯や頬を踏ん張り明日跳ねん |
頬は踏ん張れない、何のために跳ねる? |
箸の先ぷるりとふるへ冷奴 |
8/29 1300 立秋 木槿 8/25締め切り |