ワンダフルハウス私物 9 KF−10 ¥120000 (カールヘルム1987年秋物) |
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カールヘルム史上最も高価なスウィングトップで、素材は羊革のスエード。裏地は紺系の綿ネルチェックで非常に暖かい。袖口と裾にリブがないタイプでバラクータのG4モデルと同じデザインです。 |
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黒・ベージュ・こげ茶の基本カラーに赤とグリーンをプラス、全5色揃ったシープスウェードのスイングトップ。お勧めは赤とグリーン。デザインがベーシックなだけに、色のコーディネートが楽しめるからです。メンズクラブ1987年10月号に載ったカールヘルムの広告「英国の伝統に学ぶ」(スコットランドロケ)で金子さんは赤とグリーンを選んでいます。金子さんは赤を買って、京都で着ていました。スウィングトップ¥120000、セーター・右¥39000、セーター・左¥35000、シャツ¥18500、パンツ¥20000、チョウタイ¥5800、スカーフ¥8000、ソックス¥2500、シューズ¥31000、布袋¥3500(カールヘルム1987年秋冬物) |
スウィング・トップについては、1979年から1981年までananに連載された「金子功のいいものみつけた」の61回目(アンアン1981年2月21日号)「ベージュのスイングトップ」で、金子さんが触れているので、それを紹介いたします。
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スイングトップ¥55000(ビームス)ワンピース¥38000、ベルト¥5900、バッグ¥16800(ピンクハウス1981年春夏物)’81年当時、私ワンダフルハウスも原宿のビームスで買い物してましたが、55000円のジャンパーといえば、かなりの高額商品だったので買えませんでした。(^-^:) ユリさんが着てるこのスウィングトップはバラクータのG4に似てますが、裏地のチェックが違うので他のブランドのようです。 |
上質木綿なのでとても軽い。裏にチェックを張ってあるのが楽しい。――アイビーの学生が着たり、大人の男が気軽に着たりするスイングトップ。赤などのタータンチェックの裏付きもあるけれど、このギンガム風のチェックがさらにいい。
まったくのオーソドックス定型ではなくて、しかし特に”デザインされた”というものでもない。動きやすくスポーティー、実用的でもあり楽な普段着でもある、そんなジャケットやジャンパー類のひとつの典型。
いまさらこうした男物の良さを言うまでもないのだが――このジャケットの最大の魅力は木綿の生地そのもの、”色”なのではないだろうか。バーバリーのレインコートやトレンチコートの色。どこにでもよくあるベージュ色。
これは男が着るものの中で最高の色だと思う。この色にはほかの色も合わせやすい。いい色のそばにはどんな色が着ても似合ってしまうものなのかもしれない。が、とくに黒や白、または濃い茶色などがいい。これらの色も、ベージュと並んで、男の最高の色と言える。
そして考えてみると、これらは”女の色”でもあるのだ。男が着て最も男らしい色であるバーバリーの色は、女が着れば最も女らしく見えるし、白や黒もまた女らしさの色だ。
白に近いベージュのコートを白に黒の花柄のワンピースに着てみると――男が着るのと同じにさりげなくはおって、しかしそこにはまぎれもない”女”が存在してしまう。ワンピースがTシャツとGパンであっても、やはり同じことだろう。
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女が男物を着ることが”かっこいい”と思い続けているが、ほんとうはいいものを着れば誰もが魅力的に見え、男ならば男らしく、女なら女らしく見えるということなのだ。
女は男に比べて数倍も、”らしさ”をそのまま表に出して生きる生き物だから、男物を着てもシルクのワンピースを着ても、女以外のなにものではあり得ない。
ジャケットの裏地のチェックと、ワンピースの花模様に微妙な調和がある。女しか持てないラメのポシェットも、ジャケットによく似合ってしまう。これも”女という雰囲気”が男ものの”いいもの”を着ているその良さだ。
男のジャケットを無造作に着ても女らしい魅力が匂うようなのがいい。まるで銘柄(ブランド)が歩いているという感じに有名高級服で身を固めた女には、あまりその人の女らしさを感じることが少ない。
何をどう着てもまずその人の雰囲気を感じさせる、それが本当のお洒落だし、”いい服”なのだと思う。