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夢が奇妙なのはコルチゾールのため! 最近、夢をみましたか? 思い出せる夢はよく知っている場所でしたか? 登場した人物は知っている人ですか? あなたが普段しているような行動や行為をしていましたか? ほとんどの夢には目が覚めているときの「経験の断片」が入り込んでいます。 強烈な出来事があって、あなたの感情が強く刺激されたとしましょう。 睡眠時にその「出来事」を再生するかのような夢をみるのは非常に稀なことでしょう。 なぜなら、記憶というのはエピソード全体を対象としていないからです。 刃物をもった暴漢に襲われたとき、刃物の特徴は覚えていても その暴漢の顔を思い出せないということはよくあります。 どこに視点があてられていたか、そこが肝心な記憶の対象となるからです。 出来事の進行に合わせて、全体の印象をそのままに再現する夢は見ていません。 特定の部分にスポットライトをあて、断片をつなぎ合わせた「短縮された夢」をみます。 夢を見る人の興味や関心にあわせて、夢の素材である「断片」は拾い出されるのですね。 このように夢にはまとまりのない記憶の断片が含まれていて 行ったことのある場所、見たことのある顔、少し見慣れた状況が混ざり合っているのです。 新皮質のさまざまな記憶のつながりをコントロールしているのが海馬です。 強くつながっている場合も、弱くつながっている場合も、 海馬は必要に応じてネットワークを構成しようとします。 ところが、睡眠時になるとコルチゾールの濃度が高まってくる。 コルチゾールは海馬と新皮質の間の連絡を阻害するはたらきがあります。 とくに、最後のレム睡眠は起床直前であり、その濃度が極大となるため、 海馬と新皮質はどちらも活発に活動しているのに、連携なしの、 ある意味自由な、バラバラな、脈絡のない、 連想モードのネットワークを作り出しているのですね。 連想しているのは、前頭前野です。 夢は「生き残るためのシミュレーション」をし、 近い未来のためのリハーサルを演じています。 危機に対応するためです。 夢の内容と同期し、危機に対応する体の態勢をつくり出すのがコルチゾールなのですね。 危機に対応した「脳と身体」を準備し整えて、朝を迎えるということになるのです。 ※コルチゾールはそもそも危機に対処すべく体内のエネルギーを生み出し、 身体のストレスに対応する生体防御態勢(免疫系)を高めるはたらきをしています。 |