月刊短波2024年5月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間  JST

◎VOMからJSWC会員登場番組 4版新規
 JSWC(日本短波クラブ)の加藤延男会員はモンゴル旅行中の2024年5月3日にVoice of Mongolia(VOM)を訪問し、インタビューを受けた。その模様が2024年5月20日(月)の同局日本語放送で放送される。JSWCでは「会員登場番組」として2024年のクラブ受信証をこの番組の受信報告に対して発行する。紙の受信証希望者はSASE(返信用封筒に自分の宛先を記入し、84円切手を貼ったもの)と手数料として84円切手を1枚同封して、〒248-8691 鎌倉郵便局私書箱44号 日本短波クラブQSL係へ受信報告を送付する。e-QSL希望の場合は<jswcqsl @ live.jp>へ。(JSWC 大武逞伯理事)19:30-20:00 12085、22:00-22:30 12015。

◎Atlantic 2000 5/18に特別放送 4版新規
 フランスのAtlantic 2000は来る2024年5月18日04:00-05:00にドイツのChennel 292より3955、6070kHzで特別放送を行う。同時にhttp://radioatlantic2000.free.fr上でストリーミング放送も実施する。受信報告は<atlantic2000international @ gmail.com>へ。(Atalantic 2000)

◎Uncle BIll's Melting Pot 5月に特別試験放送 4版新規
 米国Uncle Bill's Melting PotのBill Tilford氏によると、同局は毎月第3土曜日の定期放送の他、5月には特別試験放送も実施する。
 定期放送 5/18 18:00-19:00 9670 東欧・アジア方面向
      5/19 04:00-05:00 3955 6070 無指向
 試験放送 5/20 08:00-09:00 3955 9670 再放送
 送信所はドイツChannel292のRohrbach送信所である。
(WORIG 5/13) 同局はBill Tilford氏経営のTilford Productions LLC配下の放送局で、メルアドは<bill @ tilfordproductions.com>。


◎HAARPが5/9-11に試験電波発射 3版新規
 米国のBill Smith氏によると、アラスカのオーロラ研究施設HAARPは2024年5月9-11日の05:00-11:00に3250kHz付近(2.8-10MHz間)で電波発射実験を実施する。今回の実験は上空を通過する衛星同士の衝突を防止する方法を探るために行われる。受信報告を歓迎する。詳しくはHAARPのwebサイトhttps://haarp.gi.alaska.edu/を参照のこと。(WORIG 5/4)

◎Voice of Indonesiaが4755kHzに周波数変更 3版新規
 英国のAlan Pennington氏によると、2024年5月13日よりVoice of IndonesiaはMakassar送信所からの周波数を4750kHzから4755kHzに変更する。混信の回避が目的とされている。(WORIG 5/4)

◎Radio Free Asiaが85作目のQSLカードを発行 
2版新規
 
米国のRadio Free Asiaは竹のデザインの新QSLカードを発行した。通算85作目のQSLカードとなる。2024年5月~8月の受信報告に対して発行される。受信報告の宛先はE-mailでは<qsl @ rfa.org>、郵送ではRadio Free Asia, 2025 M. Street NW, Suite 300, Washington DC 20036, USAである。(RFA Aungthu Schlenker氏 5/1)  web上から受信報告を送るhttp://techweb.rfa.orgは現在再構築中で使用できません。

◎フィンランドRealMix Radioが5/4~5に放送 2版新規
 フィンランドのKari Kallio氏によると、同国のRealMix Radioは来る5/4、5/5の16:00から6185kHz(15W)で放送を行う。受信報告は<realmix.sw @ gmail.com>へ。(WORIG 5/4)

◎米国MFJ Enterprisesが製造を中止
 
過去52年にわたり、世界中のHAMやBCLに製品を提供し続けてきた米国のMFJ Enterprisesはミシシッピー州Starkvilleでの製造を2024年5月17日に終了する。理由は新型コロナ蔓延で売り上げが落ち込んだことと、社長のMartin F. Jue氏が80歳となり残りの人生を自分自身と家族のために使いたくなったためである。なおそれ以後も在庫品の販売は継続する、また可能な限り販売品の修理やメンテナンスには対応する。製品のユーザー及び販売店に改めて謝意を表明したい。(WORIG 4/25) URLはhttps://mfjenterprises.com/。ループアンテナのMFJ-1886も入手できなくなりますので、チェックが必要です。



◎「日本時間 ハワイ(戦前)編」発行
   
現地向日系ラジオ番組の歴史をまとめた「日本時間」シリーズの第5弾として「日本時間 ハワイ(戦前)編」が発行された。ハワイ各島で行われていた布哇(ハワイ)ラヂオ同好協会(KGU)、日本語放送会(KGMB)、各局日本語放送部(KGU, KGMB, KHBC, KTOH)等の番組について、それぞれの担当者や番組内容を紹介している。ハワイで本格的な放送が開始された1922年から1941年の真珠湾奇襲攻撃直後までの20年間における様々なエピソードを掲載している。併せて今までまとまった記述がなかったラジオ放送史や、中国語等による在留外国人向け番組についても記載している。B5版、462ページ。価格は送料共3,300円である。目次、内容見本、注文方法等については http://radiophj.web.fc2.com を参照のこと。(東京都 平原哲也氏)



◎日本ラジオ博物館で「企画展:BCLブームに至る海外放送受信の歴史」開催
 
長野県松本市にある日本ラジオ博物館(長野県松本市筑摩3-10-1、松本駅から徒歩またはバス)では「企画展:BCLブームに至る海外放送受信の歴史」を2024年4月21日~12月15日に開催する。戦前の米国製短波受信機から戦後のBCL受信機まで幅広く展示している。詳しくはhttps://japanradio-museum.note.jp/n/ne0cf5211aaecを参照のこと。(赤林)土日祝日のみの開館。詳しい開館日やアクセスの方法はHP(https://japanradio-museum.note.jp/)で確認して下さい。

◎TV-FM受信ガイド2024年PDF版配布
 
VHF-DX専門のサークルJapan V・UHF DXers Circle(JVUDXC)では、毎年、前年迄の受信結果をまとめた「TV-FM 受信ガイド」シリーズを発行している。冊子版の発行は2011年で休止し、2012年以降はPDF版のみ発行となっており、一般へのVHF-DXの普及を目的に、会員以外にも無償で配布している。従来一般向け配布は受信編のみで、資料編は会員特典としていたが、2022年以降はJVUDXC発足40周年記念事業として、会員限定であった資料編も会員外に無償配布としている。入手希望者は「VHF-DX blog 〜海外FMを聞く〜」《https://fmdx.blog.fc2.com》・4月28日記事に案内されているので参照のこと。
 尚、JVUDXCでは、随時、会員を募集している。月刊会報「OVER-HORIZON」(印刷版)では、最新の受信情報、開局情報、各国TV-FM状況、会員近況などを提供している。TV-FM受信に興味がある方で、会費(4000円/年)納入が可能な方なら、どなたでも入会可能。入会を考えている方は、代表の福永光洋氏(mitu9@muc.biglobe.ne.jp)まで連絡のこと。
(JVUDXC代表 福永光洋氏)

(左)OVER-HORIZON (右)内容はぎっしり
   

◎Voice of the Martyrsがモルディブ向短波放送を終了

 米国のRon Howard氏によると、韓国のVoice of the Martyrsは11620kHzで行われていたモルディブ向放送をB23で終了した。同局のwebサイトには放送終了について以下のようなメッセージが掲載された。
 モルディブ向短波放送は、同国で中波放送の受信が規制されたこと、同国内では弾圧によりキリスト教布教のために同国の公用語であるディベヒ語による番組が制作できないことによるものであった。放送は当初はボランティアにより英語で行われたが、ディベヒ語も追加され731日にわたり行われた。モルディブ政府はこの放送を好ましく思わなかったが、短波放送に対する妨害は行われなかった。そのため信号は強力に同国に届き、同国に少数ながら布教団体を立ち上げることができ、この放送の目的は終了した。今後は更に効果的な全国への布教方法を考えて行く。元メッセージはhttps://vomkorea-com.translate.goog/en/project/maldives-ministry/?_x_tr_sl=ko&_x_tr_tl=en&_x_tr_hl=en&_x_tr_pto=sc。(WORIG 3/31) 送信所は明らかにされず、Tashkent・台湾・Kununurraなど諸説がありました。

◎Radio Ukraine International A24スケジュール
 ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、Radio Ukraine InternationalはA24スケジュールではRadio Baltic Waves InternationalのViesintos送信所より1386kHz(75kW)で06:00-12:30に放送される。番組内容は国内向第一放送の中継だが外国語ニュース(ブルガリア語、スロバキア語、ハンガリー語、ルーマニア語、英語、ベラルーシ語、ポーランド語)の時間もある。英語ニュースは日曜日の06:28-06:44に放送される。オンライン放送はhttp://radio.ukr.radio:8000/ur4-mp3、オンデマンド放送はhttps://ukr.radio/progs.html?channelID=4で聞くことができる。なおオンライン上では更に他の時間にもブルガリア語、ルーマニア語、ハンガリー語、スロバキア語、ガガウズ語(モルドバの少数民族言語)での放送もある。英語以外の番組はOdesa、Lviv、Uzhhorod、Chernivtsiにあるローカルスタジオで制作されている。(WORIG 4/1)

◎ブラジル1000局以上のAM局にFM移行許可
 ブラジル通信省は2023年9月21日付の報告で、1133のAM局がFM移行を許可され、更に324局がFM移行を申請中で内57局に対しては承認作業に入っていることを明らかにした。FM移行申請は2023年12月31日で打ち切られた。(NZDXT April 2024 via WORIG 4/2) 既報のようにAM局には短波局が含まれます。許可を得てもすぐにFMに切り替える訳ではないようです。

◎オランダRadio Casanova情報
 オランダのRadio Casanova代表Ludwig Caareis氏から来たメールによると、同局は現在450Wの出力で短波放送を行っている。アンテナは高さ12mの逆Vで、送信所はオランダWinterswijkにある。ニュージーランドでは毎日16:00頃から6060kHzで受信できる。受信報告は<radiocasanova @ hotmail.com>へ。(NZDXT April 2024 via WORIG 4/2)

◎VOAがルワンダに新FM中継局を設置
 VOAのPress Releaseによると、同局は2024年3月28日、ルワンダのKirongiに新しいFM中継局を開局した。周波数は93.3MHzで、人口約37.5万人のKirongi地区の他、Kiziba難民キャンプ(隣国コンゴ民主共和国からの難民が暮らしている)もカバーする。ルワンダの首都Kigaliには2004年からVOA中継局(104.3MHz)が設置されており、同国では2つ目である。キルンディ語、フランス語、スワヒリ語、英語で同国の少数民族にも対応した内容を放送する。(ADXN April 2024 via WORIG 4/4)

◎Radio Bahrainが中波に復帰
 英国のDavid Kernick氏によると、中波を撤退しFMの102.3MHzで放送していた筈のRadio Bahrainが2024年4月4日の02:45、801kHzで中波に復帰していることが確認された。内容はFM102.3MHzのストリーミング放送と一致した。QatarのリモートSDRで確認したのだが、信号は弱く以前の出力5kWより低いのではないかと感じられた。(WORIG 4/4)



◎Moscow Information DX Bulletinのアーカイブ公開
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、「Moscow Information DX Bulletin」の2003-2022年のアーカイブがInformation and Publishing Centerのページ上で公開されている。https://subscribe.ru/archive/radio.midxb/2003.html。(WWDXC TP 1576)

◎米国東部中波局を東京で受信
 2024年に入り、深夜・早朝にインド・中東・欧州方面の中波局の受信状態は不調であったが、太平洋を越えた米国中波局の受信状態は2-3月上旬まで好調で、2024年3月6日にはついにジョージア州AtlantaのWLMB 1690kHzが受信された。米国中波局は夜間は低出力(1kW程度)、昼間は高出力(10kW程度)で放送しているが、切り替え時刻は各月で15分刻みに地域ごとにFCCで規定されている。日の出が段々遅くなる9-12月は、月初は昼間の高電力への切替前に日の出になるため、月末が受信チャンスとなる。一方で日の出が段々早くなる2-4月は、日の出の前となる月初が受信チャンスとなる。PerseusのZoom機能を使用すると同一周波数でもHz単位では微妙に異なる各局が増力して立ち上がってくるキャリアの模様を観測することができる。この立ち上がりをその局近くのリモートSDRの信号と同時刻で比較すると、どの局かを推測することができる。この方式で観測を重ねたところ2024年2月2日の21:30に1690kHzでAtlantaのWLMBらしきキャリアを観測した。3月6日の20:45に1690kHzを観測したところ、再びWLMBらしき局が出現し1分30秒後には音声がとれた。この時同時にリモートSDRで受信した信号と聞き取れた単語が一致していた。そこでWLMB局に直接受信音声サンプルをメールして確認したところ、局オーナーの奥さんから返信があり、確かに自分の夫がしゃべっている声だとのことであった。なおFCCのリストによるとWLMBの1kW→10kW切換時刻は9月20:15、10月20:45、11月21:15、12月21:30、1月21:45、2月21:30、3月20:45、4月20:15と規定されている。このように情報とテクニックを駆使すると東京でも北米東海岸の中波局が聞こえるのである。使用受信機はPerseus、アンテナはYouLoopを2つ組み合わせて大型化したものにチェコ製の直下型RFプリアンプを入れたものを使用した。(東京都 柴田俊雄氏)柴田氏作成・提供の「米国拡張バンド中波局昼間・夜間切換時刻リスト」を資料アーカイブに掲載致しました。

(左)ZoomしたPerseus画面 1690kHzの色々な北米局が立ち上がっているがWMLBの信号が急に強くなっている
(中)使用した2倍拡大型You Loop
(右)WLMB局のロゴ

        


◎モスクワ通信情報技術大学短波局の詳細
 Moscow Technical University of Communications and Informatics(MTUSI:モスクワ通信情報技術大学)の短波実験局Radio MTUSIは25900kHz、出力1kW、変調度30%で火-土曜の03:30-06:00にAMモードで電波を出している。番組は大学内のスタジオで制作されている。(Fanzie via WORIG4/8)

◎TDFが多数のDRM試験送信
 英国のDave Kenny氏によれば、フランスTDFは多数のDRM試験送信をHFCCに登録しており、いくつかは既に行われている。音声なしのデータ送信もある。(BDXC "Communication" April 2024 via WWDXC TP 1577) HFCC登録分はhttp://hfcc.org/data/schedbybrc.php?seas=A24&broadc=TDFを参照して下さい。

◎ビルマThazin Radioが一時停波
 スリランカのSarath Weerakoon氏によると、ビルマの軍営地方向放送Thazin Radioの短波送信(Pyin Oo Lwin送信所)が2024年4月7日より出ていない。中波の639kHzはかろうじて受信できる。ビルマの反政府軍がこの放送局の本部(Myawaddy Communication Center)があるタイ国境近くのMyawaddyを攻略したという報道があり、それと関連するかも知れない。(WWDXC TP 1577)
 同氏によると4月13日には10:30頃に6165kHzで復活しているのが確認できた。その後は9590、7375kHzなどで聞こえるようになった。青木リスト等によると、同局のスケジュールは以下の通りである。送信所はPyin Oo Lwin。
 7375kHz 19:30-23:30 19:30 Kok語 20:30 Kay語 21:30 Shan語 22:30 ビルマ語
 9590kHz 11:30-17:30 11:30 Mon語 13:30 Chin語 14:30 Kachin語 15:30 Wa語 16:30 Pao語
(WWDXC TP 1578)

◎Radio Romania Internationalはwebページを一新
 ルーマニアのRadio Romania International(RRI)は2024年4月初めよりwebページのデザインを一新した。https://www.rri.ro/参照のこと。(WWDXC TP 1577)

◎EDXC2024年総会エストニアで開催
 2024年のEuropean DX Council(EDXC)総会は2024年9月20-23日にエストニア東南部ロシア国境近くの文化都市TartuのHotel Tartuで開催される。9月20日(金)には首都TallinのTallin駅(Dターミナル)から会場のホテルまで特別バス(12:30発、所要5.5時間)が運転される。このバスは途中TüriでThe Estonian Broadcasting Museumに立ち寄る。この他にもTallin、ラトビアの首都Rigaから通常のバス便もある。空路で入る場合にはフィンランドのHelsinkiからの航空路がある。20日の晩より総会は開始され、プレゼンテーションが21日(土)、22日(日)の午前中に行われる。22日の午後にはラトビアとの国境にある都市Valgaへのバスツアーが行われる。総会参加希望者は会議開催のホストであるフィンランドのRisto Vahakainu氏<rv @ sdxl.fi>に連絡して欲しい。(EDXC News 3/28)  詳しい式次第や料金はhttps://sdxl.fi/tartu2024/を参照して下さい。

Tarutuの町風景


◎海賊局Abu Dhabi Radio出現!
 オランダの海賊局と見られる「Abu Dhabi Radio」が欧州一円で6290kHzにて強く受信されている。内容は1960-70年代のロック音楽、カントリーミュージックやエディットピアフなどの古い歌である。英国のAlan Pennington氏によれば、この局は別名を「Johnny Tobacco/Black Bandit/Triple L」といい、連絡先は<corsnoek9422 @ gmail.com>である。(WORIG 4/13) アドレス情報の元は「UKDXER’S SHORTWAVE EUROPIRATE ADDRESSES」でhttps://docs.google.com/document/d/15GyxcFpXpAs6xacxkQ7L3W61JCCYq9OfEe-1bmx4II8/editより閲覧できます。

◎中央人民広播電台DRM試験放送A24スケジュール
 中国の中央人民広播電台第一節目(中国之声)のDRM試験放送A24スケジュールは以下の通りである。
 北京送信所 05:25-03:05 6030 30kW 0°火曜15:00-18:00は休波
       10:00-18:00 13825 30kW 175°
 海南東方送信所 10:00-18:00 11695 30kW 41°17770 30kW 16°
 昆明送信所 10:00-13:00 15180 30kW 32°
       13:00-20:00 13810 30kW 32°
 斉斉哈爾送信所 09:00-13:00 9420 30kW 203°
                          13:00-19:00 7360 30kW 203°
         19:00-21:00 9870 30kW 203°
 烏魯木斉送信所    07:00-10:00 9655 30kW 98°
         10:00-17:00 17830 30kW 98°
         17:00-21:00 9655kHz 30kW 98°
(Cahcn的自留地 3/31)

◎A24ドイツ語放送リスト
 Walter Eibl氏編集によるA24ドイツ語放送リスト「List of Broadcasts in German (Hörfahrplan Deutsch)」が公開されている。https://www.wwdxc.de/hfd.pdf。(RUS-DX #1285 via WORIG 4/14) 時間別2ページ。

◎オランダRadio Deltaがスケジュールを変更
    フィンランドのKari Kallio氏によると、オランダのRadio Deltaは今後以下のスケジュールで放送する予定である。
 日曜 13:00-17:00 6110kHz
 日曜 17:00-月曜 06:00 9800kHz
詳しい内容はhttps://radiodelta.am/broadcast-schedule/を参照のこと。
(WORIG 4/15)

◎ニッポン放送がAMステレオ放送を終了、国内向QSLカード発行を停止
 ニッポン放送は2024年3月24日に次のような発表を行った。
 2024年4月1日よりAM(1242kHz 100kW)のステレオ放送をモノラル放送に変更する。理由はAMステレオ放送に必要な機器の生産が既に終了しており、保守・維持が困難なためである。AMステレオ受信機はそのままモノラル受信用にも使用できる。ステレオ放送はFM93.0MHzまたはradikoで聴くことができる。
 また2024年3月31日消印の受信報告をもってQSLカードの発行を停止する。但し受信報告の受理は今後も行う。また日本国外からの受信報告に対しては引き続き発行する。
(赤林)これでAMステレオ放送を行っている局はラジオ大阪(JOUF 1314kHz 50kW)と和歌山放送(JOVF 1431kHz 5kW)のみになってしまいました。なおKiwiSDRではAMモードの隣にあるSAMモードの箇所を何回かクリックしてQAMモードにするとAMステレオ放送を受信できます。

◎コンゴ民主共和国Radio Kahuziの現状
 米国のDon Robinson氏によると、コンゴ民主共和国Bukavuにあるキリスト教局Radio Kahuziが近々に短波に復帰する可能性が出てきている。同局の上部団体によると、現地スタッフが短波放送設備の復活のために努力しており現在短波用アンテナの再建を行っている状況である。まだ短波の信号は出ていないが、数ヶ月後には6210kHzで復活する可能性が出てきた。現在https://radiokahuzi.com/を立ち上げており、podcastで番組提供を行っている。(WORIG 4/17)

◎北京の「歌華有線」がラジオ放送の中継を停止
 中国北京のケーブルTV局北京歌華有線電視網路股份有限公司(略称「歌華有線」)は2024年4月23日以降、中国之声、音楽之声、EASY FM(軽松調頻)、北京新聞広播、北京城市広播、北京文藝広播、北京音楽広播、北京交通広播の8ラジオ局の中継を中止すると発表した。北京人民広播電台は2000年4月に北京都市部でのラジオ聴取率低下に対応するためにこの局からのラジオ放送のケーブル伝送を開始し、最盛期には18局の中継を行っていた。しかし2018年以降は相次いで伝送を停止していた。(Cahcn的自留地 4/6)

◎CRI南海之声中国語短波放送A24で増波
 中国国際広播電台(CRI)の発表によると、同局は南シナ海・周辺諸国向放送「南海之声」の中国語短波放送をA24より増波した。A24スケジュールでは9880kHzが追加され18:00-19:00 9880kHz(100kW 142°) 11895kHz(100kW 200°)となった。送信所は双方とも南寧954送信所である。またこれらの周波数はB24でも引き続き使用されることになっている。(Cahcn的自留地 4/12)

◎CNR短波放送のA24全スケジュール
 中国中央人民広播電台(CNR)のA24短波放送全スケジュールが次のサイトで公開されている。https://mp.weixin.qq.com/s/HMmtlDayiQQB2tnhhJ40Jw。(Cahcn的自留地 4/12)

◎VOA新局長にMichael Abramowitz氏
 英国のMike Cooper氏によれば、米国USAGM(U.S. Agency for Global Media)は2024年4月19日、VOAの新局長として、現在国際NPO「Freedom House」の代表である人権派ジャーナリストMichael Abramowitz氏を選任したと発表した。氏はハーバード大学卒業後、ワシントンポスト紙に入社し24年間同紙記者を務めた。その間911以降のオサマ・ビン・ラディンを追跡した記事などで同氏の率いたチームはピューリッツァー賞を受賞している。その後は大量虐殺を告発する「U.S. Holocaust Memorial Museum」の設立にも携わった。氏は「正確・包括的・客観的に米国の立場を世界中の人々に伝えるというVOAの使命に感銘を受けている。このことは権威主義的政府が電波やSNSにプロパガンダやフェイクニュースを氾濫させている時代には特に重要である。」と語っている。2024年夏には正式に就任する予定である。原記事はhttps://www.usagm.gov/2024/04/19/usagm-names-michael-abramowitz-as-the-new-director-of-voice-of-america/参照のこと。(WORIG 4/20) VOAでは2023年9月Yolanda López局長が突如辞任し、臨時にJohn Lippman氏が局長に就任していました。秋の大統領選挙も視野に入れた正式人事かと思われます。

◎リトアニアから666kHzで新局Radio Signal
 英国のDavid Kernick氏によると、フィンランドのMauno Ritola氏は2024年4月18日の16:00(終了時)にリトアニアの新局Radio Signal(Радио Сигнал)というロシア語放送が666kHzで出ているのを発見した。終了時のアナウンスでURLはhttp://radiosignal.newsと確認できた。URLはロシア語だが、局の目的として英語で、「同局は情報ラジオ局で、ベラルーシの生活・話題、第一人者からのコメント、各国からのニュース、ゴシップ、芸能界の話題等を提供する」と言っている。多分ベラルーシに向けた放送であろう。(WORIG 4/19) Yudun's Mediumwave Infoによると、666kHzの放送はSitkunai送信所からで、リトアニアのLRTK(Lietuvos Radijo ir Televizijos Komisija)が2023年8月に送信免許の入札を行っていたものです。なおベラルーシではロシア語が公用語で一般的にはロシア語が話されます。



◎2024年NASA年次総会7月に開催
 WRMI社長のJeff White氏によると、NASA(North American Shortwave Association)の2024年年次総会(Annual Meeting)がGalcom Internationalとの共催で、2024年7月22・23日にカナダ・オンタリオ州HamiltonのNASAビルで開催されることになった。総会の詳細はhttp://www.shortwave.orgを参照のこと。宿泊ホテル(一泊$129位)の斡旋も行う。オプショナルツアーとしてナイアガラ滝の見学を検討中である。短波放送関係者及びリスナーの参加が期待される。(WORIG 4/21)

◎謎のブザー局МДЖЬの真相

 サンクトペテルスブルクからほど近い湿地帯の真ん中に、長方形の鉄の門が建っている。錆びた鉄格子の向こうには鉄格子の向こうには、石の壁に囲まれた電波塔や廃墟のような建物、送電線が立ち並んでいる。この不吉な感じの場所が冷戦の最中にまでさかのぼる4625kHzの謎のブザー無線局МДЖЬ(MJBと発音する)である。この無線局に関するロシア語ルポが「Тайна загадочной радиостанции МДЖБ(謎のブザー局を探る」)という名称でhttps://muromdx.ru/articles/radio-broadcasting/tajna-zagadochnoj-radiostantsii-mdzhbに掲載されている。(RUS-DX #1286 via WORIG 4/21) 英文にすることができます。BBC Futureの制作によるもので旧ソ連軍やロシア軍向の暗号指令を送っていたことが明らかになったそうです。

◎中波DXガイドを多数発行
 英国のTony Rogers氏は、中波DXガイドを多数発行している。2024年4月の最新版を以下のように発行した。
 Mediumwave Frequency Guide:周波数順に欧州、アフリカ、中東、コーカサス、東南アジアの各中波局を網羅、51ページ
 Europe on Mediumwave:欧州の中波局を国別に網羅、35ページ
 Africa on Mediumwave:アフリカの中波局を国別に網羅、19ページ
 Middle East on Mediumwave:中東の中波局を国別に網羅、12ページ
 External Services and other cross-border broadcasts on Mediumwave:全世界の国際中波放送、国外向中波放送を周波数順に網羅、25ページ
 X-Band in the Americas:北米・中南米のXバンド(1610-1700kHz)を周波数順に網羅、4ページ
 MW DX heard in the British Isles:英国で受信された北米・アラスカの中波局の記録(周波数帯別に13冊、アラスカ版が1冊)
 すべてhttp://www.dxguides.info/p/mw-dx-guides.htmlよりpdf版で入手可能である。(RUS-DX #1286 via WORIG 4/21)

◎Kajang送信所11665kHzより「Miri FM」が
 ギリシアのZacharias Liangas氏がJakartaのリモートSDRで確認したところによると、マレーシアのKajang送信所から出ている11665kHzで16:00頃「Miri FM」の中継を行っていた。この周波数ではWai FMの中継のみを行っている筈だが。Miri FMのURLはhttps://mirifm.rtm.gov.my/である。(WWDXC TP 1578) Miriはボルネオ島サラワク州の北部、ブルネイとの国境近くの港町で、かつてはローカル短波放送局もありました。同局の連絡先はJabatan Penyiaran Miri Jalan Temenggung Datuk Oyong Lawai Jau 98000 Miri, Sarawak、メールは<officialmirifm @ gmail.com>。



◎FRS-Hollandがwebsiteを一新
 FRS-Hollandは創立40周年記念としてwebサイトを一新した。新サイトはhttps://frsholland.nl/new-website-online/を参照のこと。(FRS-Holland 4/24)

◎三明市広播電視台のFM波・TV波廃止
 中国福建省の三明日報の報道では、同市の三明市広播電視台は、国家広播電影電視総局の命令により、2024年4月30日いっぱいで都市生活広播FM105.6MHzとTVの公共チャンネルの放送を停止する。
 三明都市生活広播のFM放送は2005年に「三明交通音楽広播」を改名して誕生した。このところ新型コロナ流行の影響で広告収入が大幅に落ち込み番組制作がほとんど困難になっていた。現在の自主制作番組は「早安三明」(おはよう三明)と「新聞関注」(ニュースの注目点)しかなく、他は中央人民広播電台の中継、TV番組の音声、音楽で埋められていた。廃止後は新聞広播FM103.4MHzとTVの新聞チャンネルを残すのみとなり、市レベルの放送局としては福建省で最も小規模な放送局となる。(Cahcn的自留地 4/26) 三明市は福建省西部に位置する人口260万人の都市です。

三明市広播電視台のロゴ


◎AWRのAdrian Peterson氏が高齢のため退職
 米国のGlenn Hauser氏によると、Adventist World RadioのDX番組ホストとして長年活躍したAdrian Peterson氏は2024年4月26日に93歳の誕生日を迎えるが、同日付けで退職することになった。氏によれば「Actually I am in the process of unloading all of my activity and events associated with Adventist World Radio. It has taken a year to do so. The date for my retirement from AWR is April 26, and guess why! I will celebrate 93 on that date.」とのことである。(WORIG 4/25) 長い間ご苦労様でした。

2013年NASBの会合で講演するAdrian Peterson氏(NSABのFacebookより)


◎FRS-Holland 2024年の短波放送を開始
 FRS-Hollandは2024年4月28日(日)より2024年の短波放送を毎週日曜日に実施する。
 4/28 23:52 - 4/29 04:30 5940kHz 他に9300kHz付近及び7700kHz(または7405kHz)
5/5 17:00-18:00 5/6 01:00-02:00 13865kHz
(WORIG 4/25)

◎WWVBが「片肺飛行」
 カナダのRicky Leong氏によると、米国の長波時報局WWVB(60kHz)は2024年4月7日の09:00頃より、2基あるアンテナの内の「南アンテナ」が、風速40mを超える強風を受けて破損し使用不能となった。そのため残った「北アンテナ」のみを利用し出力を下げて運用している。復旧の見通しについては発表されていない。元情報はhttps://www.nist.gov/pml/time-and-frequency-division/time-distribution/radio-station-wwvb。(WORIG 4/27)

◎アフガニスタンRTAがHPに旧放送局のロゴを掲載
 ロシアのVladimir, Rybinsk氏によると、アフガニスタン国営ラジオ・テレビ局(RTA)の2024年2月13日付ウェブサイト英語ページ(https://rta.af/en/)では、World Radio Dayにちなんだ「宗教と文化」という見出しで、現在のタリバン政権以前に放送していた3つのラジオ放送局のロゴが掲載されている。これは何を意味しているのであろうか?このサイトではタリバンが政権を取る以前の2019年までは、ここに掲載されているRadio Afghanistan 105.2FMとRadio Kabul 93FMの国営局2局はオンラインで聴くことができた。https://rta.af/en/february-13th-is-international-day-of-radio-according-to-the-ministry-of-information-and-culture-there-are-280-radioを参照のこと。(RUS-DX #1287 via WORIG 4/28)  バフタール通信社のインターネットページhttps://www.bakhtarnews.af/ではタリバン政権下のアフガニスタンのニュースを英語やロシア語で閲覧することができます。

掲載された旧3局のロゴ




出典の略称
   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle