ホームフィールドに鳥が少なくなるこの季節、何処に行こうか迷うこともしばしばで、ホームを離れて高原を訪れたり大小の遠征を企てることも多いのだが、少ないなりに特色ある鳥が見られるのもマイフィールドなのである。オオセッカ、コジュリン、サンカノゴイ、ヌマアジサシ類などが間近に、しかも確実に見られるということで毎年巡ってくるこのチャンスをあたらおろそかには出来まい。年に一度はきちっと確認しておこうということで早起きして先ずは三番瀬を目指した。下手をすれば何もいないかもしれないことを承知の上での三番瀬である。潮回りは小潮で満潮は午前10時過ぎ。潮位は132cmで、早朝の干潮の潮位111cmとは21cmの差でしかない。1週間後の大潮の満潮200cm、干潮-9cm、干満差209cmと比べると潮の動きは10分の1でしかも干潟が消失してしまうことはない。もし鳥がいれば探すのは楽だし間近に見られるのだ。と、こんな風にくどくどと前置きが長いのはやはり鳥がいなかったからではあるのだが、到着してスコープで市川側から船橋側までを検索した結果、浜には鳥っ子1羽、人っ子一人居ないのである。普通は鳥がいないとはいってもサギ類とか鵜とか、何かしら居るものなのだが今日は文字通り人も鳥も姿なしなのであった。それでも歩いてみれば何かには当たるかもということで、船橋側から市川側まで汀線に沿って歩いてみる。沖合にコアジサシでも飛んでいないか、杭にミサゴでもとまっていないかなど気にしながら運動不足解消を兼ねた干潟散歩である。歩き始めて暫くすると、1羽のコサギが間近の潮溜りに飛来して小魚を追いかけ始めた。ようやく鳥っ子1羽居ない状態の解消である。そのうち沖合にカワウの大群が降り、後背地のムクドリが干潟にやってきたり、犬を連れた人が干潟に入って来たりと、鳥っ子1羽、人っ子一人いない状態は解消したのではあるが、それ以上にはならず秘かに期待していたアジサシ類のレア種との遭遇はならずであった。その後は利根川の土手道を香取市方面に、さらに引き返して印旛沼を通って帰宅するというコースを辿って15時前には帰宅したのである。そんな中鳥をじっくり観察できたのは東庄町の利根川河川敷で、この季節の芦原3点セットとも言うべきオオセッカ、コヨシキリ、コジュリンの姿を1時間ほどかけてじっくり観察出来たのであった。本来とっくに渡去しているはずのチュウヒの姿を確認出来たことも例年同様であった。。
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