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2006 USA 149 Min. 劇映画
見た時期:2006年5月
象徴主義: ・・・というより文化記号学
ご存知にも出て来たシンボリズム。意味の1つはフランスで起こった文学活動。美術などにもシンボリズムが見られます。
トム・ハンクスが映画の中で演じているロバート・ラングドンは、それとは違い、世界中のあらゆる時代に使われていた《記号》という意味でのシンボルを集め、その国、その時代にそれがどういう意味を持っていたかを把握する学者ということになっています。ですから象徴主義学者と言うより、記号を研究する学者と言った方が分かりやすいかも知れません。
詳しく見るとシンボリスムス(象徴主義)、セミオロギー(自然記号学)、セメイオロギー(文化記号学)と呼ばれる学問があるのですが、ハンクスの場合、セメイオロギーに当たるのではないかと思います。この学問では人間が作った記号がその社会ではどういう意味として通用するかが研究の対象になります。例えばバツ(×)は日本では《該当しない、ダメ、ノー》という意味ですが、ドイツでは×や✓ฺ(この記号が表示されないブラウザーのための代替: レ)は《該当する、それだ、イエス》という意味になります。
映画の中のラングドンはその中で宗教で使われる記号を専門にしたという設定になっています。単にキリスト教の十字架と言ってもいくつか種類がありますし、ただの数字を3つ並べただけなのに、それが悪魔を意味してしまうこともある、云々という研究です。
オプス・デイ:
カソリック教会には古くから色々な組織がありますが、オプス・デイは比較的新しい団体です。秘密結社ではありません。設立はスペインで1928年。南米での活動が活発で、政治と絡むことがあるので時々問題視されることもありますが、ダ・ヴィンチ・コードの描写と現実にはかなりの違いがある様子で、関係者からクレームもついています。
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