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The Golden Raspberry Award
結果
遅配版
話を聞いた時期:2018年1月
2017年の遅配版です。この年のハイライトは米大統領選挙。ノミネートが発表されたのは2017年1月。授賞式は約4週間後。
ハリウッドやニューヨークの映画界は民主党支持者が多いため、民主党の事を悪く言う作品は嫌われます。なのでそういう作品に関わった人たちは殆ど全部ノミネートされました。
ラジー賞は普段は笑いの対象ですが、現実はそれどころではなく、1年経った今見るとぞっとします。米議会では秘密解除された文書が出て来て、話が180度ひっくり返ってしまいました。「国民の税金で養われている役所が特定の選挙候補者をバックアップしていた」という話がフェイク・ニュースではなく、文書に書いてあったため閲覧した議員たちが真っ青になったという話は映画ではありません。
個人の情報を盗聴する許可を取って行われた捜査の根拠として提出された書類が外国人雇われスパイの作成したもので、信憑性に乏しかった、その人物は以前は外国のきちんとした役所に雇われていた情報関係の公務員だったが、今は民間のコンサルティング会社所属というおまけまでついています。
かつてこういう人たちは国家公務員で、それなりに自国に対しては忠誠を誓い、きちんとした給料を貰い、任務の際には国からそれなりのバックアップを受けていました。ところが今世紀に入り、多くが民営化され、国が1つのテーマに戦力を集中すると、他の部門の担当だった人たちが要らなくなってしまう、行き場を失った有能な分析官やエージェントが民間会社を自分で設立する、あるいは民間のコンサルタント会社からリクルートされるという事態になりました。コンサルタント会社と言っても、デスクワークの会社から傭兵会社まで様々です。そして社員は国家に忠誠を誓うことは無く、契約金や給料に忠誠を誓ってしまいます。そういった中で行われたちょっと前の米大統領選挙。ここにこういった人たちが動員された結果ジャーナリズム、映画界まで巻き込んで大混乱の最中です。(2018年2月)
最低作品
クリントンを扱った記録映画。記録映画がノミネートされたのはもしかして初?見ていないので、これがドキュメンタリーなのかモキュメンタリーなのかは不明。俳優が出演しています。
後記: 米国民主党をからかった内容。なので、特定の映画関係者からは嫌われるという構造が成り立ちます。ハリウッドには民主党支持者が多いという傾向が手伝って見事ヒラリーのアメリカ、民主党の秘密の歴史が受賞。
2018年2月2日より前にこの作品を解説を読むと、共和党側が仕掛けた反民主党のプロパガンダ映画のように見えます。2月3日以降に読むと話が180度ひっくり返ってしまいます。ラジー賞の授賞式は2017年だったので、この時点ではプロパガンダ扱い。
元ネタは DC コミックスの漫画。2つのシリーズのクロスオーバー版。ブルース・ウェインをベン・アフレック、クラーク・ケントをヘンリー・カヴィルが演じています。ラジー賞からはいつも狙われているアフレックのせいでノミネートされたのでしょうか。
ロバート・デニーロのコメディー。原則的にデニーロはコメディーにも向いていると思うのですが、彼には大真面目に演じさせておいて、周囲のシチュエーションがおかしいというタイプの作品に向いているように思います。ダーティ・グランパはそこからはやや外れる筋書きですが、解説を読む限りではこの作品も彼に向いているように思います。見ていないので判断できませんが、なぜラジー賞に選ばれたのでしょうか。
主演も張れるスターが複数出演しているのですが、評価はけちょんけちょん。
同じ監督で作られた続編。前作からの続投組がいますが、肝心のウィル・スミスは死んだことにされて欠席。全般的な評価は「ラジー賞にノミネートされる」程度。
タイトルを聞いただけで「作る必要ある?」と思いました。友人のスティラーがウィルソンのために作ったのか?NO.1 は、筋はおもしろいけれど出来上がった作品のだめさに呆気に取られるといった作品でした。
最低主演男優
アメリカの国籍を取ったのかは不明ですが、元々はインド人。本職は政治関係のコメンテーター。
やっぱりアフレックは狙われていたんだ。
1人で主演もできるし、確か歌も歌える人。大学の法科をトップの成績で卒業したものの、弁護士などの仕事に不向きと悟り、俳優業に宗旨替え。
バットマンがノミネートされたので、公平を期してスーパーマンもノミネート。
デニーロがコメディーに出ると狙われる・・・。
ノミネート納得。
最低主演女優
出演時間5分で見事受賞。
1990年のミュータント・タートルズは、ジム・ヘンソンが関わっていてめちゃおもしろかったので、3回ぐらい映画館で見ました。ドイツ語の翻訳が絶妙でした。続編は俳優が変わったりして、ぱっとしませんでした。
興行成績は悪くなかったようですが。
元々はレールを準備されてその上を走ってオスカーまでたどり着いた人。ではありますが、自分なりの努力もしているようで、時々おやっと思うような表情を見せる人です。
ワッツは大根役者と思いますが、何かの理由でわざわざ大根風に演じているのかなと思うこともあります。リエフ・シュライバーとの間に子供が2人生まれていますが、結婚しているのかは不明。しかも最近別れたという話が伝わっています。長年ニコール・キッドマンの影に隠れていてようやく花開いたスターですが、こと男性に関してはシュライバーという渋い好みで安定した関係を作っていました。シュライバー・ファンだった私に取っては「ナオミ・ワッツに取られた!」でした。とは言うものの2人が別れたと聞いてもうれしくはありません。私生活が地味なスターには一般的に好感を持っていました。
ダイバージェント Final は SF アクション。元ネタは小説。ウッドリーは小学校の頃から芸能活動を始めています。
最低助演男優
ラジー賞から嫌われた作品に出たのが運のつき。
ケイジは近年ずっと下り坂。結婚でも財産でも限度を越えてしまうようです。おもしろい作品に何度か出演していますが、俳優としての力量にはまだ確信が持てません。俳優業でもやや極端に走る傾向があるようで。
スノーデンは久々のオリバー・ストーン監督作品。
デップ(か、マネージャー)には持ち味を生かした役を選ぶ眼があり、その役を得たデップにはチャンスを生かす力があると思います。アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅はティム・バートン一家の作品。バートンは制作、かみさんは重要な役で出演。アメリカ人のバートンをデップごとイギリスに取られてしまって、ラジーは怒ったのか。
アメリカ人はこういうコメディアンが好きなのでしょうか。私が初めて彼を見た時は2作目で、コンビを組んでいたもう1人のコメディアンのクリス・カッテンが成功するのではと思っていました。ところが大ブレークしたのはファレル。カッテンはその後ずっと不運に付きまとわれ、近年は逮捕。ファレルは大スターに。
レトはハリウッドを嫌い、独自路線を行く人。スーサイド・スクワッドの元ネタはDCコミックスの漫画。レトの役はジョーカー。
ウィルソンの友達スティラーが作った作品。ズーランダー NO.2 は2017年狙い撃ちされている作品の1つ。
後記: 凄い顔ぶれですねえ。かつては1人で主演を張っていた人たちが助演男優賞ですか。
最低助演女優
ハドソンは好きになれない俳優の1人。ゴールディー・ホーン(2018年にノミネート)、カート・ラッセルなどは比較的好き、オーウェン・ウィルソンも別に嫌いではないのですが、ハドソンだけは好きになれません。
フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2018年続編がノミネート)のパロディー。ウェイアンズ兄弟のマーロンが脚本にも参加。フィフティ・シェイズ・オブ・グレイの元ネタはSM官能小説。そちらの主演のあほな女学生の役はティッピー・ヘドレンの孫、メラニー・グリフィスの娘のダコタ・ジョンソン。ちなみに、ヘドレンとグリフィスこそが2018年の「ミー・トゥー」のキャンペーンで発言する権利があると思われます。
パロディー版のブラックでは主人公はアフリカ系。
最低監督
2017年はこの作品にスポットライトが当たり、スティラー、エメリッヒなどは引き立て役。
最低脚本
ヒラリーのアメリカ、民主党の秘密の歴史でなかったのが意外です。
最低前編、リメイク、盗作、続編
デップ + バートンなら駄作でも見たい。
解説を読んだだけなのですが、オリジナルが、オリジナルなので、パロディーを作ってもいいだろうと思いました。
エメリッヒ、君も続編か。
上にも書いたように、1990年の作品は良かったです。
ズーランダーを見ました。見た人はなぜNO.2を作ったのか不思議がるでしょうねえ。スティラーが友人のウィルソンを喜ばせようと思って作っただけなのかも知れません。もし私費を投じて作ったのなら、私は文句は言いません。
最低スクリーン・カップル
ヒラリーとバラクではカップルとは見なして貰えなかったようですね。ベン・アフレックはラジー賞からつけ狙われていて、ちょっとでも隙を見せたらグサッとやられます。特にこの年は弟がいい賞に恵まれていますからね。2018年に大問題にされる前に弟は逃げ切って賞を手にしてしまいました。
こじつけ感たっぷり。
別にいいじゃん。デップ作品は元々がメルヘン、漫画なんだから。
ウィル・スミスもどちらかと言えばラジー賞に狙われやすい人。 出演者には有名人がぞろぞろ。エドワード・ノートン、キーラ・ナイトレイ、マイケル・ペーニャ、ナオミ・ハリス、ケイト・ウィンスレット、ヘレン・ミレン。スケジュールの都合で参加できなかった人の中にも有名な名前がちらほら。ウィル・スミスを呼んで来たので興行的な成功が見込まれていましたが結果は失敗。
写真を見ると確かに。
きっと本当に友達のためだけに作ったんだ。お金の工面ができたのなら勝手に楽しんでください。私は見ないけれど。
名誉回復賞
突き落としたり、連れ戻したり、何をやってるの、君たち。
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