風雲電影院

あの頃、君を追いかけた(You Are the Apple of My Eye 那些年、我們一起追的女孩)

2013年10月26日
新宿武蔵野館

 台湾の青春映画。

 英文タイトルはだいぶ原題から離れているが、中国語がわからない私でも漢字の並びから日本語タイトルは原題に近いんだろうなと思う。

 監督の自叙伝的な映画らしくて、なるほど思春期の性に対する妄想と初恋なんていうものは誰にでもあるもので、自分の体験を物語にするというのは容易な事なのかもしれない。まぁ、あくまでも男性目線だから、はたしてこれを女性が観るとどう映るのかはわからない。しかし男だったら、「そうそう、そうだったんだよね」と、自分の思春期を思い出しながら、どっぷりとこの映画に浸る事ができるはず。

 好きな女の子には、わざとふざけて、ちょっかいを出したりするのも、万国共通なのかもしれない。クラス一の優等生で、しかも美人の女の子(ミッシェル・チェン)と劣等生の主人公の物語。あまりの劣等生ぶりに担任があきれて、この優等生の女の子の前の席に移動させ、面倒をみるように言う。女の子はこの劣等生に勉強を教えてあげ、成績はアップ。そこからカワイイけどれども、うざい存在だなと思っていた女の子を、主人公が恋をするようになる。そして、ある事件で女の子を庇ったことがキッカケになって、お互いに恋が芽生える。

 しかし、根本的に男って、女性から見ると幼稚。女性はどんどん大人になり、現実的になるが、男ってホントにバカなんだよね。バカばっかりやってる。そして相手に好きだと伝えられても、その先になかなか進めない。そういう男って多いよ。

 私も御多分にもれず、思春期のことを思いだしていた。あのとき、ああすればよかったとか、あとから思う事ってたくさんある。この映画のキャッチコピーがズバリ、本質を突いている。
 「青春は恥と後悔と、初恋で作られる」

 ファースト・シーンが「おっ」という始まり方をして、すぐに話が過去に飛んでしまうから、あのファースト・シーンをすっかり忘れてしまっていた。ラスト近くで、またファースト・シーンに戻り、そのあとに続く結婚披露宴のシーンが面白い。ああ、これがやりたかったんだな。

10月27日記

静かなお喋り 10月26日

静かなお喋り

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