トゥルーグリツト(True Grit) 2012年7月2日三日月座BaseKOMシネマ倶楽部にて。 私よりも二ヶ月前にベルリンさんが観ていて感想を書いているので、そちらも参照して欲しい。 ベルリンさんが、ジョン・ウェイン版、そして今回のジェフ・ブリッジス版の配役の違い、後半の展開の原作との違いを詳しく書いてくれている。これを見ると、どうやら原作に近いのは今回の方。 ジョン・ウェイン版は、私もむかーし観ているが、もうかなり忘れている。それでも面白かったというのは憶えている。いかにもハリウツド活劇という感じだった。 『勇気ある追跡』と邦題がついたこの映画は、1969年の作品。ジョン・ウェインは1979年に、72歳で胃癌で亡くなったから、この映画のときは60代に入ったころ。まだ若いっちゃ若いが、敵から「老いぼれ」と言われるシーンがあったと記憶している。確か有名な、馬にまたがりウインチェスターと拳銃を両手に持って突っ込んでいく直前のところだ。 まだ若かった私にはジョン・ウェインは老人に見えたが、あれでまだ還暦をちょっと超えたくらいだったんだ。 ジェフ・ブリッジス版だと老人というよりは、飲んだくれという面が強調された作りになっている。ジェフ・ブリッジスは1949年生まれ。ということは、この映画を撮った時点でちょうど還暦といったところか。ジョン・ウェインより身体の線が崩れていないこともあるが、若く見える。 柏原さんによると、ジェフ・ブリッジス版は序盤が長いとのこと。つまり旅に出るまでが長い。これはおそらく原作に近いからなんだろうが、アクション映画として作られたジョン・ウェイン版に比べると、やや、まだるっこしい。もっともそこがコーエン兄弟の持ち味で、ベルリンさんの言うとおり、そのへんで好きか嫌いかが分かれてしまうだろう。 後半の展開も、原作に忠実なジェフ・ブリッジス版はやっぱり暗い。これも好き嫌いが分かれるところ。 急にジョン・ウェイン版が観たくなってきた。あちらは2時間を超える。ジェフ・ブリッジス版は110分と、すこーしコンパクト。そのへんも確かめてみたいところ。 居留地で子供を蹴飛ばしてベランダから落とすシーンがあるが、これは原作にはちゃんとその説明があると、観客のひとりから発言があった。映画で観ていると訳わかんないシーンなので、なるほどと納得した。でも、誰もこれ、わかんないんじゃない? 7月3日記 ベルリン横町にたった家 トゥルーグリット 静かなお喋り 7月2日 このコーナーの表紙に戻る |