R20
悪の華
XS

届かない大空
(九代目×S・家光×S ほか)

罪と罰
Squalo14-22
R20

(オッタビオ×S その他×S 注意)
注意
スク陵辱(20禁)


4



 
スクアーロが目覚めた時、あたりは真っ暗になっていた。
ここはどこだ?
かび臭い匂いとほこりが舞う気配がして、
そこがさびれた倉庫街の廃墟だったことを思い出した。

頭ががんがんし、
気分が悪く、
身体が鉛のように重く動かない。

スクアーロは、しばらく裸のままうずくまっていた。
再び意識をとり戻した時、
あたりはかすかに明るくなっていた。

すぐそばに、スクアーロが殺した男が転がっていた。

スクアーロは無感動にその男を眺めた。
終わってしまったら、もうどうでもいいことだった。
記憶が甦ると、身体の奥がじくじく痛んだ。

スクアーロはのろのろ動き、脂汗を流しながら、服を身につけ、
殺した男を、用意していた穴まで引きずり、蹴り落とした。
すべてがスローモーションのようにゆっくりしかできなかった。

裏切った隊員を殺しても何の達成感も感じられなかった。
ぽっかり空いた胸の穴は何をしても埋められることはなかった。
ザンザスはスクアーロのほとんどを占めていたから、
何をしていても忘れることはできなかった。

ザンザスは時を止めたままだという。
家光は「このままいい子にしていたら、会わせてやる」とも言った。

だから、スクアーロは何でも言うことを聞いた。
九代目に頭を下げ、身体を差し出した。
家光の言うことを聞き、身体を差し出した。

いつの日か。
ザンザスは戻ってくる。

オレは、あいつの剣になるって誓った。
あいつについていくって誓った。
オレが、あいつを守るんだ。

だから、こんなことでへこたれちゃならねえ。
こんなこと、なんでもねえ。
動き続けていたらいいんだ。
何も考えず、戦い続けていたらいいんだ。

スクアーロは、ふらふらしながら立ち上がった。
廃墟の外に出ると、焼き付くような日差しが降り注いできた。
アスファルトの大地からは、ゆらゆらと熱気が舞い上がっていた。
 
ヴァリアーに戻らねえと。
そこには、いつかザンザスが帰ってくるから。

スクアーロはふらふら歩き続けた。
やがて、目の前が真っ赤になり、
スクアーロは、ゆっくりと崩れ落ちた。








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