5T31/450THアンプの鉄ケースの唸り抑制・・・劇的効果なし(Mar 20, 2012)
気になる様になったトランスの唸り
2002年に製作した5T31/450THシングルのKWアンプ。自作SSB/CWトランシーバにつなぎオール自作ラインナップのKWテストを楽しんでいた。ところがCWでキーイングすると、負荷電流に応じてトランスが唸る。よく聞くとトランスの漏洩磁界で鉄シャシが唸っている様に聞こえる。筐体はPCミニタワーケースを母体にしていて、シャシもカバーも皆鉄製ときている。考えてみるとCWでは殆ど運用していなかったし、また田舎の静かな環境で使う事が初めてのなのも拍車を掛けているようだ。
それで意を決してトランスを取り外し、銅シールによるショートリングをトランスに巻き込んだ。狭い所へのトランスの出し入れは、思った以上の騒ぎで想定外の時間を要した。

写真左はトランスにショートリングを巻いて実装した様子。と、ところがテストすると劇的な効果に至らなかった。
以前GU-84B/50MHzアンプを製作した折、周辺は全てアルミ製なのに唸りが気になった。当初はトランス自身の唸りと思い、トランス屋さんへ改善を求めたが変化は無かった。そのときは、ひょっとしたらとショートリングをトランスに巻くことで劇的な改善を見ていた。
「2匹目のドジョウ」を狙ったが、そうは問屋が卸さなかった。周辺とのクリアランスは似たようなものだし、むしろ今回の方が容量が少ない。一体この違いは何なんだ・・・。
色々考えてみたが、アルミ板の場合は渦電流で振動が起こりアルミ板が振動、鉄板の場合は渦電流以前の動作として鉄板が磁路になり振動していると結論付けた。ショートリングで漏洩磁束を抑えているのだが、影響の出方が渦電流による振動と磁束による磁性体駆動では異なってくると・・・本当だろうか。
写真左はトランスを外す前のスナップ。ナットをボックスドライバで緩めている様子。写真右はトランスを取り外しショートリングを巻いた様子。トランスは重く狭い場所への出し入れは楽ではなかった。