モジュラー型DTMFマイクをツートーン発生器に使う
icomのDTMFマイクHM-14を久しくHF機で使用している。どうしてHF機にDTMFマイクなのかと言うと、言葉の通りDualToneがテンキーで送出できるからだ。要するにツートーンが送出可能なのだ。
DTMFマイクのトーンなんて歪みだらけだろうと思うのは誤りで、測定するとIMDは-45dB以下だから一般に出回っているTRCVの3rdIMDより遙かに良好だ。ところが近年、icomの製品ラインナップを見るとHM-14が見当たらない。代わりにHM-118TNと称するDTMFマイクがリストされ、これがHM-14の後継器に思えるが、2006年頃購入して2年ほど経つが既にリストにない。
このHM-118TN、マイクプラグは最近はやりのモジュラー型。従来の8Pinメタル丸コネの製品はないようだ。そこでモジュラー8Pinを8Pinメタル丸コネ変換するケーブルを製作した。ちなみにDTMFマイクには16個のキーがあり、それぞれに異なる周波数の組み合わせでツートーンを出力する。但しよく観察すると純度が微妙に異なるので一番良好なキーを把握しておく。
個々の波形は問題ないのだが、微妙にレベル差があり、ツートーンテストでクロスの切れ込みが甘いモノがあるので注意したい。
写真の右はHM-118TNマイク、左が自作した変換ケーブルと8PinモジュラーのJ-J。変換ケーブルにはフェライトコアによるCommonModeChoke処理を施してある。なおこの部分はマイクシールドが無くなるので注意のこと。
左上は「8Pinモジュラーコネ→8Pinメタル丸コネ変換ケーブル」の接続図。「8Pinメタル丸コネ→8Pinモジュラーコネ変換ケーブル」は良く見るが、この逆変換は中々見当たらない。直接メタル丸コネをつなげても良いがV/UHF機での運用も考慮し変換ケーブル対応とした。
上はHM-118TNの"0"番キーのツートーンで変調したIC-756の出力波形。教科書通りの良好な波形を示している。
左はDTMFの周波数の組み合わせ表。ちなみにこのHM-118TNは"0"番が一番ツートーンの特性が良かった。"0"番の周波数組み合わせは941Hzと1336Hz。