2001/3/02 解体工事
内装設計、現場監理をしたIKMOが書く現場日誌2

実際に柱を剥がしてみると...予想以上におもしろいものが見つかった。
白いペンキを塗っている柱、鏡を巻いているもの、鉄板を巻いているもの、 棚板の跡のあるもの、共栄ストアの「まいどありがとうございます」シールが貼ったままになっているもの、昔の工事業者が次の現場の地図と電話番号をメモしたもの...柱ではなく、 配水管だったものもあった。剥がしてよかった。 この歴史を刻まれた柱を見て、 またふと思いついた。この歴史ある柱をワーロンで隠すのはもったいない!遺跡みたいに、 博物館みたいに、保存できないか。 また久保田さんに電話。「おもしろいものがでました。すぐ来てください!」 久保田さんもすぐに賛成してくださった。ただ、今まで設計してきた雰囲気をこわさないよう、ネットのようなものでくるみ、近づいて中を覗くと柱が見えて、 遠目には中は見えないようにすることにした。 床を剥がした時もそうだったが、 こういうものは、「汚いから隠してほしい」というお施主さんが多いのだが、 久保田さんは一目見て「これで行こう!」と言ってくれた。感覚が合うというか...
このお施主さんでよかったってその時つくづく思った。
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