《楽しみは 間の字がつなぐ 人と人》

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 前号では,日本の美感の特徴が非対称と余白であるということに関して,絵画の余白に素人が思うところに触れました。続きとして,別の素人談義をしてみます。
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 日本の美感の特徴は、非対称性と余白にあります。非対称性は、調和を崩すのではなく新たな調和を生み出すための美の形であり、余白は空間や時間の"隙間"を意味し、そこに意図があり、緊張があり、豊かな静寂が宿っています。日本建築や芸術、日常の所作には「間」という独特の美学が根付いており、特に日本建築においては空間のあり方そのものを左右する重要な要素となっています。
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 今号では,この指摘の後半にある,建築の空間について考察してみましょう。住まいを思い返してみると,居間,客間,茶の間が出てきますが,台所,寝室,便所などもあります。寝室は寝間とも言いますが,一般的ではないようなので,以後では省きます。
 家の間取りで,「間」の字が付いた部屋と付かない部屋に大別できそうです。間の付かない部屋は主として個人的に使用する部屋と考えてみます。一方で,居間,客間,茶の間という間の付いている部屋は,共同的に一緒に過ごす部屋と考えることができます。人間という言葉の間を人は他とつながるための空間部を備えていると見なすとき,その人のつながりを実現できる空間としての居間,客間であると考えることができます。すなわち,私の間とあなたの間がつながるところ,つながりを始める部屋が客間であり,つながりを素直に楽しむ部屋が居間であるのです。
 さらには,一間という空間の大きさを測る距離のイメージがあります。間が重なる前の人は、一間という距離を離れて向き合っているときに安心できます。見ず知らずの人とはギリギリ一間の距離離れて面するのです。それ以上の接近は,お互いの人の間が重なっていき,つながりに変わっていくのです。一間という距離がどのような意味で決まっているのか,その辺りに基準があるのではないでしょうか。刀を持って斬り合う間合い,それが見ず知らずの人が向き合える最短の間隔とすれば,一間程度になりそうです。ただの類推でしかありませんが,全く的外れでもないのではないでしょうか。
 因みに,一間という長さはどのような基準で決まったのかを確かめようと検索してみました。
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 一言でまとめると、「一間(いっけん)」という長さは、もともと"人が家を建てるときに自然に使っていた身体感覚"から生まれ、それが社会の中で標準化されていった結果の単位です。
 ◆ 結論:一間は「人の身長・腕の長さ」を基準にした"建築の実用単位"として成立した
1. もとは「間(けん)」=柱と柱の"あいだ"
  古代の日本では、家を建てるときに柱と柱の間隔が最も重要でした。この「柱間(はしらま)」が "間(けん)" と呼ばれ、建築の基本モジュールになりました。
2. 柱間の基準は「人の身体」
  古代の建築では、人が両腕を広げた長さ(=一尋 ひとひろ)が基準になりやすかった。
  一尋はおよそ 1.5?1.8m。実際、一間は 約1.8m(6尺)に定まり、これは一尋に近い。
つまり、人が自然に扱いやすい長さ → 家の柱間 → 社会の標準単位へ という流れで「一間」が決まっていった。
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 人が両腕を広げた一尋という長さが基準となりやすかったとありますが,両腕の先に隣の人がいて手をつなぐ最近接距離と見なすと,人の間という認識に結びつけることもできるようです。人にとって,人間としてのつながりの距離は大事な距離であることを再認識できたようです。

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(2026年04月26日:No.1361)