「前号」:あるテレビ番組で,毒蝮三太夫さんが「3つのかける」ということを話されていました。笑顔で話しかける,肩に手をかける、気にかける,の3つです。周りの人とつながりを保つ心がけといったことでしょう。三太夫さんだから3つということでもないのでしょうが,この3つということが少しばかり気になります。はっきり言えば,3つである根拠です。覚えやすい,扱いやすい,3つというなんとなくバランスのとれたという思い込みかもしれません。
「かける」という言葉に限る理由として,様々なかけるという同一の関わりパターンを通して,人間関係という大まかな概念を再構築しておくことも,身づまいを正す簡易なチェックになると考えています。そこで,AIの助けを借りて,一組のセットを作ってみようと試みました。
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問いかけ:人との関係で大切なことを「かける」というキーワードを使って6つほどにまとめられないか?
応答:人間関係を育てる6つの「かける」を、意味の軸が重ならないように丁寧に編んでみました。
まとめ:6つの「かける」が描く関係の地図
○気をかける→思い出す
○声をかける→つながる
○手をかける→支える
○時間をかける→待つ
○心をかける→寄り添う
○期待をかける→信じる
この6つは,方向性がそれぞれ違うので,関係の「立体感」が出ます。
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今号では,AIが選び出してくれた上記の6つの方向性から描き出される「立体感」とは,どういうものになるのか,考えてみようと思います。最初の3つは毒蝮さんの3つのかけると重なっているのは驚きましたが,そのことはそれぞれが状況を正しく把握しているという証でもあります。
人間関係ですから,例えば,私があなたにどう関わろうとするか,という側面と,その関わりをあなたはどう受け止めていくかという逆の面を見ておかなければなりません。関わっても、その意図が共有できなければ,つながりとはなりません。ただ,ここでは,関わるという関係の特徴についてのみ整理しておこます。
○気をかける→思い出す
関係を持つためには,まずは関係先としてのあなたの存在(WHO)を認識し,選ばなければなりません。関係を持つことを判断し、決めることで始まります。
○声をかける→つながる
具体的には言葉を使って話しかけることです。私の表現を受け取ってもらい、逆に相手の表現を受け止め,双方の理解が生まれたとき(WHEN),二人の間につながりが生まれます。
○手をかける→支える
手足が動くのは何らかの行動が絡みますが,それは相手にとっての支えという働きかけとなります。個々には支えですが,お互いには支え合いという互助の交換です。つながりが価値あるもの(WHAT)という意味づけが了解されます。
○時間をかける→待つ
つながりはいつでも機能し,機能できるというわけでもありません。つながりの支えには、今はできないこともあります。そこで諦めるのではなく,状況の改善や工夫といった努力をする時間を持てば,なんとかなることもあります。その前向きな姿勢(HOW)を保ち続けることが大事です。
○心をかける→寄り添う
一時的なつながりではなく,人としての温もりのあるつながりは,寄り添うという心が背景にあります。その心の通じ合える関係は,人が生きていく意思を生み出してくれる大事な居場所(WHERE)となります。
○期待をかける→信じる
人が他者とのつながりを求めるのは,それぞれの弱さを知るからであり,同時に支援し合うつながりによって開かれていく明日の状況の進展を期待し,信じる希望(WHY)を持つことができるからです。
以上の簡単な説明では唐突に見えるかもしれませんが,AIが提示してくれた6つの方向性を「5W1H」という構想体系に関連付けることが可能です。AIが表明していた「立体感」の具体的な指標が認識できたことになります。(AIが意図していたかは定かではありませんが,問いかけた6つの条件の隠し意味です)。今後,この6つの「かける」を何らかの形で広めていけたらと思い始めています。