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[2026/01/12]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第1319号)
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★子育ち12確認
【第2確認:お子さんに,気配りを教えていますか?】
《V102:WHO-02》
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《子育ちは 自他の同じを 気配りし》
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《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という5W1Hの問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の視座が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第102版では,親が育ちの確認をしていくときに,状況を判断するキーワードとなる12の自問を選んで育ちを検討していくことにします。その構成は,奇数号では「私の育ち」を,偶数号では「私たちの育ち」という配置をします。私の育ちだけに意識が向くと,私たちという社会性に基づく仕合わせな育ちが疎かになります。あちらこちらで人のつながりに欠陥が見られる現状は,私たちによる育ちから得られる「私たち」という意識が未熟だからです。そのことに注目して,羅針盤を手元に設定していただくようにお願いいたします。
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《「気配りを教える」ということについて説明が必要ですね!》
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○カエルと一茶?
「痩せがえる 負けるな一茶 これにあり」。ほほえましいのどかな田園風景ですね。相撲を取っているカエルたちを眺めながら,一茶はやせたカエルを応援しています。弱きを助けるのが正義なら,一茶は正義の味方です。子どもの頃に習った教訓的な俳句ですが……。
俳句の作者は一茶ですが,句の中にはカエルと一茶が登場しています。もう一人の一茶がカエルと一茶自身を見ています。どうしてカエルと一茶が並んでいるのでしょうか。カエルは相撲で勝って強いカエルにならなければ,強い子孫を望む雌カエルに嫁に来てもらえないのです。一方で,当時の一茶は娘のような嫁をめとり,毎晩の大奮闘ぶりを日記に書いていました。嫁取りのカエルと嫁孝行の一茶はやせたもの同士以上の似たところがあったのです。だから一茶はやせガエルに肩入れしているのです。ちょっと子どもには話せない俳句の心です。
カエルを写し鏡にしてもう一人の一茶は自分を見ています。カエルを応援する形を取りながら,その先は自分に向けたエールです。他者に優しい眼差しを持つためには,他者の後ろに自分を見ておくことが大切だということを教えてくれます。思いやりは相手の立場に立つことだと言われます。確かにそれは必要なことなのですが,もう一つ先に進んで,相手の姿に自分を見つけてこそ十分なものになります。弱きを助ける正義も,もう一人の自分に弱い自分が見えるからこそ発揮できるということです。
・・・生き物の健気さにも気配りして自分を見つけましょう。
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○人を見る目?
電車やバスに乗り合わせて,隣の人を警戒することはあまりないでしょう。街の雑踏を歩いていても平気です。誰も自分が危害を受けるとは思っていません。それは自分が誰かに危害を及ぼそうとは夢にも思っていないからです。ところで,不幸な通り魔事件が起こります。その加害者は自分が誰かに危害を加えられそうだと錯覚しているようですが,実のところ自分が他人に危害を加えたい気持ちを秘めているから,人もそのように思っていると信じ込んでいます。
大人が他人を見るときのメガネは自分なのです。何となく自分と同じだと思っています。人の目が意地悪く思えるときは,もう一人の自分の目が意地悪くなって自分を見ていることがあります。自分を肯定的に見ることができないと,人の目もそう見ていると信じてしまいます。いったんその迷路にはまりこむと,人が信用できるかどうかではなくて自分自身が信用できなくなっているので,自らによる脱出は相当に難しくなります。
社会生活上,人間の本質を性善説か性悪説のいずれに分別するかという困難な課題が未だに残されています。しかし一般論は別として,子育ちでは親は性善であることから,まず他者を信用することから始まります。親が子どもを見る温かな眼差しをならって,もう一人の子どもは自分を肯定的に見る癖を刷り込まれます。親が仲良くつきあっているよその人も信頼できると感じていきます。
親がご近所や地域とのつきあいを避けていると,子どもはよその人がつきあいをしてはいけない人,自分たちとは違う人と思うようになります。親はせめて挨拶を交わすことができる気配りは子どもに見せておくべきでしょう。もう一人の子どもが周りにいるほとんどの人を肯定的に見られるようになれば,周りからも自分は肯定的に受け入れられているはずだと思うことができるでしょう。子どもは人を信頼することによって,自分を信頼できるように育っていきます。
・・・温かな気配りが自他の信頼への育ちになります。
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○私たちの中の私?
エリクソンという先生がアイデンティティを持った人間について,次のように定義しています。
1.自分が何者であるかを明確に定義し,価値観を持つ人
2.内的道徳律と自己コントロールがあり,自我理想に従って行動する人
3.複数の社会的役割としての自分を秩序づけており,自己と他者に対し
て行動に責任を持っている人
もう一人の自分が自分を知り,自分をコントロールし,社会的立場をわきまえた行動を自分にさせることができるということです。簡単に言ってしまえば,「私たち」という気持ちを持てるかどうかです。家族という人のつながりを種として,ご近所,友人や仲間,知人といった幾重にも輪を広げていけるつながりを大切に思うとき,そこに「私」が確立します。私たちという輪が無い「私」は単なるエゴイズムになります。
ボクはパパとママの子である,お兄ちゃんである,男であるといった関係からの「私」と,私はママのお手伝いをしたい,妹は守ってあげる,友だちにはいつも優しくするといった前向きな信条を持つ「私」が子どもの中に育っていくように,親の導きが求められています。私の家族は〇〇することを大事にしているといった気配りの目標があれば,子どもには入りやすいでしょう。
人の欠点を笑ったら相手がどう感じるかなど頓着しない子どもが増えています。形としては群れていますが,お互いに気配りを失った孤独な私たちです。でも,はじめから子どもに期待するのは無理です。ママが相手の気持ちに気配りし代弁して教えなければなりません。立場が違えば感じ方も逆になることを知らなければ,人の輪は作れません。
・・・気配りのないアイデンティティなんて!。
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《気配りとは,もう一人の子どもが自他を同時に認識することです》
○イタズラをしてパパにきつく叱られました。「パパなんか,大嫌い」と思います。そんなとき,ママが可愛いから叱っているパパの思いをそっと伝えてください。決して一緒になって叱らないように。ケンカの仲裁役のような取りなしがないと,後に尾を引いてしまいます。
【確認2:あなたは,お子さんに気配りを教えていますか?】
●答は?・・・もちろん「イエス」ですよね!?
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☆次号予告☆
【子育ち第3確認:お子さんに,居場所を与えていますか?】
どうぞお楽しみに!
物心ついてもう一人の子どもが生まれると,暮らしのあれこれの機会に,一心同体であった母親が自分とは別の存在であることに気付きます。その不安が人に対する顔見知りとなって表れます。そこで,母親が父親と仲良くする姿を見せて,父親という存在が安心であることを感じていき,やがて周りの人を受け入れていけるようになります。
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★落書き★
鳥の漢字は姿を形取った象形文字です。さらに鳥と口を合わせると鳴くという漢字に。鳩は,ク・ク・クと鳴くからクと発音する音記号として九(ク)が付けられています。なお,ハトという呼び名はハタハタと飛び立つ羽の音に由来します。鴨の音記号は「甲(コウ)」,鴉(からす)の音記号は「牙(ガ)」です。
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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear
「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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