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[2026/09/21]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第1355号)
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★子育ち12権利
【第12権利:お子さんに,学ぶ余裕を与えてますか?】
《V104:MATOME》
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《子育ちは 新たな自分 追いかけて》
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《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という5W1Hの問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の視座が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第104版では,子どもが人としての権利を育てていく上で,大人が寄り添っているときに,見届けておくべき状況を確認できる12の自問を設定してみました。その構成はこれまでと同じく,奇数号では子どもの「私の育ち」を,偶数号では「私たちの育ち」という配置をします。私の育ちだけに意識が向くと,私たちという社会性に基づく仕合わせな育ちが疎かになります。あちらこちらで人のつながりに欠陥が見られる現状は,私たちによる育ちから得られる「私たち」という意識が未熟だからです。そのことに注目して,羅針盤を手元に設定していただくようにお願いいたします。
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《「学ぶ余裕を与える」ということについて説明が必要ですね!》
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○反省?
失敗をしでかしたら,次は「どうして?」と「反省」をするはずです。もしここでママが失敗を性急に叱ったら,子どもはその叱責そのものに不快となり,反省をしなくなります。もう一人の子どもの出番を奪います。育てるのに叱ってはいけないという意味はここにあります。ママが失敗を気にしなくていいと励ますことで,もう一人の子どもは心おきなく反省することができます。
反省とは,もう一人の自分が自分を振り返ることです。自分の力を見極めて,本当の自分を知ります。まだまだ未熟だなと自覚できます。実力を見定める反省ができたら,次のステップに進みます。反省だけなら猿でもできるということですが,人は猿にはない資質を持っているのです。それは「学習」できるということです。
ママが失敗した子どもに向かって「反省しなさい」と言います。子どもは「何をどうすれば反省したことになるのか?」と迷っています。とりあえず「ごめんなさい」と謝るかもしれません。そこで終わってはいませんか? 誤りを謝るとは,字面として紛らわしいことですが,これでは反省になりません。なぜなら,ママに謝るのは,ママに迷惑を掛けたという意味合いになるからです。反省とはママに対してすることではなくて,自分自身に向けてすることなのです。
カツオ君が波平お父さんの大切にしていた盆栽の松を折ってしまいました。玄関に正座して帰ってきたお父さんに向かって「ごめんなさい」と謝ります。過ちの結果生じた被害に対して詫びることは必要です。「やってしまったことは仕方がない。どうしてそんなことになったのか?」と尋ねます。カツオ君はそのときの状況を思い出して説明します。遊びに夢中になって周りを確かめなかったことが原因だと気がつきます。それが反省です。
・・・自分の失敗がもう一人の自分を目覚めさせ,反省を引き出します。
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○学習?
自分の失敗の原因を知りたいと思っても,うまくできていないのですから分からないという場合もあります。どこで間違えたのかは,正解と比べないかぎり分かりません。何かの行動であれば上手にこなしている他の人を見習うことで,自分の間違いが見えてきます。この反省の上で人がしていることをまねること,それが学びです。マネル=マネブ=マナブと,言葉は変化してきたのです。かつての徒弟制度では親方の技を見て盗むことが修業と言われてきましたが,これも真似ることです。
学ぶとはできる人をもう一人の自分が見て「こうすればいいのかな」と真似をすることです。言葉で説明しても子どもには分かりません。親がしていることを見て真似をすることならできます。子どもの学びは真似ることですから,親に似てきます。親がするようにするということです。子どもにはそうするより他にやり方は無いのです。親がよいお手本を見せることは,子どもの学習への励ましになります。
字の練習をするとき,自分なりにいくら練習しても効果はありませんね。よい手本をなぞることが必要です。美しい字と自分の字を比べて,違っている部分を見つけ(反省),修正の仕方を真似る(学習)手続きが手習いということです。手本が無かったらお手上げですし,手本がよくなかったら上達は望めません。
昔から「下手の考え休むに似たり」と言われていますね。いったい下手とはどういう意味なのでしょうか? 考える材料を持ち合わせていないことです。考える材料とは,いろんなよいお手本を知っていることです。何も知らなければ考えようがありません。似たような学習体験をしていれば,こんな時はこうすればいいだろうと推量が可能です。考えるとは比較検討することから始まるのです。
・・・もう一人の子どもがお手本を見つけたら「学習」できます。
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〇挑戦?
この挑戦ですが,「スモールステップ(小さな一歩)」であることが大事です。「やれそう」と見切りができることです。できそうもないことに挑むのは無茶・無謀・無駄・無理なことです。「それだったら自分にもできるかもしれない」と思うためには,少しの勇気が要ります。その勇気を生み出すためには,「ここを変えてみよう」という何らかの具体的な改善策を学習から見つけておくことです。もちろん,それがアドバイスであっても構いません。
跳び箱は跳べないと思っていたら跳べませんし,無理に跳ぼうとしても手が最後の瞬間にブレーキを掛けるので危険です。人ができるなら自分もできるはずと開き直ることも一つの思い切りです。そこで「みんなも跳んでいるんだから,あなたも跳べるはず。思い切って跳んでごらん」と指導されます。しかし,どうすればうまくいくのか何の思案のないままでは,やはり「跳べるかも」とは思えません。跳び箱の先端部分に印を付けて,「ここに手をつくようにしてごらん」と指導すれば,今までと違ったやり方とはっきり分かるので,挑戦してみようかなという気になれます。
挑戦はもう一人の自分ができると思ったとき,始まります。幼児がママと一緒に歩いているときです。ちょっと立ち止まって,それに気づかないママとの距離が離れてしまうことがあります。幼児がすぐに振り向いて歩いていくママを見たら,「ママー」と追いかけてきます。ところが,ママとの距離がかなり離れてしまうと,走ろうとはせずに座り込んでしまって,「ママ」と泣き声で叫ぶだけになります。走って追いつけるかどうかを見切っています。少しなら走りますが,少々のことでは追いつけないと思うと走ろうという気は起こりません。挑戦は「少しならやれそう」という形があるのです。
小さな挑戦なら,かなりの程度達成することができます。子どもは達成感を喜びながら,次の小さな挑戦を続けていきます。その繰り返しが,「少しならできる」という自信につながります。物事に取り組む際に「できそうなことをすればいいんだ」というとても重要な姿勢を身につけます。
・・・失敗した自分が,もう一人の自分の学習の助けで挑戦できます。
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《学ぶ余裕を与えるとは,育ちのエンジンへの点火という励ましです。》
※学習といえば学校でのお勉強という連想が強いかもしれませんね。でも勉強は学習のほんの一部でしかありません。子どもの育ちのすべてに学習プロセスは組み込まれているからです。
ママも子育ての場でちょっぴり失敗をして,切ない反省をし,悩みながら学習をして,恐る恐る挑戦をしていますね。子育ちと親育ちは仲良く二人三脚で進んでいきます。足並みは揃っていますか?
【質問12:お子さんに,学ぶ余裕を与えてますか?】
●答は?・・・もちろん「ハイ」ですよね!?
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☆次号予告☆
【子育ち第13権利:親子で近所づきあいを楽しんでますか?】
どうぞお楽しみに!
坊やがサッカーの上手な隣のお兄ちゃんみたいになりたいと思っています。お兄ちゃんを見て,自分が下手だということを思い知ります。失敗しているわけです。そこでお兄ちゃんを見習おうと,意識して観察するようになります。すると,お兄ちゃんはいつもサッカーボールを足で小さく転がして遊んでいることに気付きます。自分は蹴ろうとばかりしていたと反省できますし,同時にどうすればいいのかも学習したことになります。ボクもしてみようと新しいボール扱いに挑戦したくなるでしょう。
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★落書き★
別れの場面で流れる音楽として,「蛍の光」がありました。原曲は,スコットランド民謡「オールド・ラング・サイン」です。その歌詞を見ると,離ればなれになた友人同士が再会し,酒を酌み交わすという内容で,メロディは同じですが,バグパイプなどで陽気に奏でられ,人々は輪になったり,肩を組んだりして踊るという、別れどころか明るい「再会ソング」なのです。
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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
「徒然窓」= https://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear/
「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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